乾皮症と皮脂欠乏性湿疹(皮脂欠乏性皮膚炎)の原因と対策

乾皮症と皮脂欠乏性湿疹に悩む女性

皮膚の病気には、お肌の乾燥やバリア機能の低下と関わりの深いものがたくさんあります。

その1つが皮脂欠乏性湿疹(皮脂欠乏性皮膚炎)です。

皮脂欠乏性湿疹は、基本的には高齢の方に多い皮膚の病気ですが、

最近では若い方でもこの病気になる方もいるようです。

 

そんな皮脂欠乏性湿疹の予防は、乾燥肌の対策と通じるものがあります。

つまり、乾燥肌の原因を取り除き、改善を目指すスキンケアや日常生活が、そのまま皮脂欠乏性湿疹を遠ざけてくれるのです。

 

この記事では、そんな皮脂欠乏性湿疹の原因と改善の対策をご紹介します。

 

 

お肌の乾燥が原因でさまざまな皮膚の病気があります。

皮脂欠乏性湿疹もその1つ。

 

 

「手足の乾燥肌がひどくて痒みもある!」

「すねに湿疹がでてきた!」

「背中に粉が吹いてきた」

 

などの症状がある方は、もしかしたら皮脂欠乏性湿疹かもしれません。

 

乾燥肌を含め、「皮脂欠乏性湿疹かも?」とご不安のある方は、ぜひ、続きをお読みくださいね。

 

また、先に乾燥肌の原因や改善の対策を知りたい方は、

乾燥肌の原因の11の要素とは?~エイジングケアの視点から~

乾燥肌の改善対策は、本当に正しいエイジングケアが大切!」をご覧ください。

 

<この記事でお伝えしたい大切なこと>
  • 皮脂欠乏性湿疹は、皮脂欠乏性皮膚炎とも呼ばれるバリア機能の低下に伴う皮膚の病気です。
  • だから、乾燥肌を予防するケアや乾燥肌の対策は、皮脂欠乏性湿疹の予防にもつながります。
  • 皮脂欠乏性湿疹は、中高年、高齢者のすねや背中、肩、手足などによく見られます。
  • しかし、アトピー素因がある方や、美容師など薬品を使う機会の多い方は、若くても皮脂欠乏性湿疹になる場合があります。
  • 皮脂欠乏性湿疹は、冬に症状が重くなり、春や夏には改善、または治ることがあります。
  • 皮脂欠乏性湿疹の原因は、アトピー素因、老化以外に、身体を洗う際の刺激、よくない生活習慣、衣類による刺激など外的なものもあります。
  • 皮脂欠乏性湿疹で、湿疹や炎症がひどい場合は、早めに皮膚科などを受診することをおすすめします。

 

 


1.皮脂欠乏性湿疹(皮脂欠乏性皮膚炎)とは?

 

この皮膚の病気の名前だけを聞くと、聞いたことがない名前だと思うかもしれませんね。

実は「皮脂欠乏性湿疹」は、皮膚科を受診する患者さんの中では、比較的よく見られる病気です。

 

一般の方が、こうした医学的な病名を理解することはなかなか難しく、覚えにくいですが、皮脂欠乏性湿疹は、お肌の乾燥、皮脂の減少、バリア機能の低下などスキンケアやエイジングケアのお話でもよく聞くお肌の悩みが深く関係しています。

 

1)乾皮症と皮脂欠乏性湿疹

皮脂や汗の分泌が減り、お肌が乾燥して光沢を失い、肌理(キメ)が粗くなっている状態を、医学用語で「乾皮症(皮脂欠乏症)」と言います。

 

■乾皮症の典型的な症状

  • ガサガサしている
  • 白い粉をふいている
  • 浅い亀裂、ひび割れがある
  • 痛みや痒みがある

 

このように、表皮の角質層のバリア機能も低下しています。

 

乾皮症の中でも、老化が原因のものを「老人性乾皮症」と呼びます。

 

 

老化による皮脂の減少に悩まされる女性

 

 

皮脂欠乏性湿疹とは、

乾皮症の症状がある上に、お肌に何らかの刺激物が接触することで、刺激性接触皮膚炎などが加わって、湿疹を生じた状態のことです。

 

お肌が健やかな状態であれば外的な刺激から肌を守り、皮脂や汗などのバランスを保つことができます。

しかし、皮脂が不足してしまうと、十分な量の皮脂膜をつくれなくなります。

皮脂膜が減少してしまうと、肌の乾燥を引き起こす上に、刺激が加わると湿疹までできてしまうのです。

 

2)皮脂欠乏性湿疹(皮脂欠乏性皮膚炎)の症状チェック

皮膚の疾患といっても種類はさまざまで、自分の症状が本当に「皮脂欠乏性湿疹」なのかわかりませんよね。

 

皮膚科などで医師にちゃんと診断してもらうのが一番ですが、セルフチェックをする方法をお伝えします。

 

■皮脂欠乏性湿疹の特徴

  • 足(特にすねの外側)や腕、背中、腰、わき腹などに痒みがある
  • 粉を拭いたようなカサカサや掻きむしった跡がある
  • 冬になると症状が悪化する
  • 洋服によって痒みがひどくなる時がある
  • 石鹸や洗剤をよく使用する職業である(主婦も含め)

 

これは、乾燥肌をはじめ肌荒れや他の湿疹の症状でもありますが、このチェックポイントに1つでも当てはまった人は、「皮脂欠乏性湿疹」の可能性があります。

 

複数当てはまった人はすぐにでも改善することが大切です。

「皮脂欠乏性湿疹かも?」と思ったら、早めに、医師の診察を受けるのをおすすめします。

 

3)皮脂欠乏性湿疹(皮脂欠乏性皮膚炎)の特徴

皮脂欠乏性湿疹になりやすい人は?

皮脂欠乏性湿疹の特徴として、中高年者の手足、特にすねの外側に痒みを感じる方が多いようです。

 

 

手のかゆみに悩まされる女性

 

 

高齢になると誰でも皮脂の分泌量は減るので、高齢の方ほどそのリスクは高くなります。

また、若い方でも洗剤や化学成分などをよく使う美容師さんなどもかかりやすい傾向にあります。

 

皮脂欠乏性湿疹の季節性は?

空気が乾燥しはじめる秋から冬にかけて症状がひどくなることがあります。

症状の重さは通常、真冬がピークです。

一方、春から夏には軽くなったり、症状が治まる場合もあります。

 

若い人は皮脂欠乏性湿疹にならないの?

若い人は、皮脂分泌も多いので、健康な方ならそのリスクは低いでしょう。

しかし、皮脂欠乏性湿疹は、近年、子どもや若い世代にも増えてきています。

例えば、アトピー素因のある子ども、潔癖症で身体を強く洗う人もリスクが高くなります。

 

そういう点では、「皮脂欠乏性湿疹は、若くてもなる可能性があるもの」というのが、正しいかもしれません。

 

皮脂欠乏性湿疹はどう進行するの?

最初はお肌の乾燥を感じ、気付けば角質がはがれることからはじまります。

同時に、痒みも伴うこともあります。

その後、対策をしなければ、皮膚がひび割れたり、炎症を起こすとともに痒みが増していきます。

 

 

炎症を起こした手

 

 

皮脂欠乏性湿疹がひどくなるのは、どんどんバリア機能が低下していくことなので、少しの刺激でも肌が過剰に反応しやすくなるのです。

 

また、バリア機能が正常にはたらいていないので、細菌も繁殖しやすく、肌の感染症などを引き起こすリスクも高くなってしまうのです。

 

皮脂欠乏性湿疹と乾燥肌はどう違うの?

年齢とともにお肌の水分量、天然保湿因子(NMF)セラミドヒアルロン酸、皮脂分泌は減っていきます。

だから、程度の差こそあれ誰でも乾燥を感じることが増えてきます。

 

皮脂の欠乏も老化の1つで、乾皮症(皮脂欠乏症)も大きな意味では乾燥肌の症状の1つと言えます。

 

どこからが境目かは難しいポイントですが、乾燥肌や乾皮症の症状が進んで、ひび割れ、炎症、かゆみのいずれか、または複数を伴ってくれば、皮脂欠乏性湿疹と言えます。

 

また、皮脂欠乏性湿疹は、症状が出やすい場所が特徴的です。

すね、背中、腕などによく出てきます。

人によっては場所が違うので特定しづらいのですが、乾燥がきついと感じる部位では注意することが必要です。

 

皮脂欠乏性湿疹の痒みの原因って?

そもそも皮脂欠乏性湿疹や皮膚の乾燥で、どうしてお肌に痒みが出てしまうのか気になりますよね。

皮膚の一番外側には「角質層」があり、健康な状態を保っていると外からの刺激を防ぐことができます。

 

しかし、バリア機能の低下で「角質層」に隙間ができてしまうと、ダイレクトに外部の刺激を受けます。

その結果、肌が敏感になって、痒みをもたらす「ヒスタミン」を誘発してしまいます。

 

なお、お肌の痒みと乾燥の関係については、

乾燥肌だとなぜかゆいの?かゆみの原因と改善の対策を考えよう!」をご覧ください。

 

 


2.皮脂欠乏性湿疹(皮脂欠乏性皮膚炎)の原因は?

 

皮脂欠乏性湿疹(皮脂欠乏性皮膚炎)の原因について考える女性

 

 

「皮脂欠乏性湿疹」の原因は、内的な原因外的な原因に分かれます。

これは、乾燥肌の原因と同じですね。

 

皮脂欠乏性湿疹の内的な原因としては、大きくはアトピー素因などの先天性のものとお肌の老化によるものに分かれます。

 

皮脂欠乏性湿疹の外的な原因としては、お肌への外的な「刺激」です。

具体的には、過度な空気の乾燥、洗剤などに含まれる界面活性剤などの皮脂への接触、紙ほか物理的な刺激との接触があります。

 

外的な原因は、日常生活で「洗剤や石けんなどでの洗いすぎ」「よくない生活習慣」「職業的なもの」が関係しています。

何が「皮脂欠乏性湿疹」の原因となっているのか知り、それを取り除くことで、皮脂欠乏性湿疹を改善させることが大切です。

 

「皮脂欠乏性湿疹」の原因となる要素を説明していきますが、あなたは当てはまるものがあるでしょうか?

今は、大した症状が無くても乾燥肌の対策や皮脂欠乏性湿疹の予防のために除去できる原因は無くしたいものですね。

 

1)もともと皮膚に疾患がある人(アトピー性皮膚炎)など

昔からアトピー性皮膚炎に悩んでいて、湿疹がひどく病院にかかっている人もいますよね。

こういったアトピーで悩んでいる人は、

お肌に余計な刺激を与えることや洗いすぎは絶対にNGです。

お肌が過剰に反応して、皮脂欠乏性湿疹や他の皮膚の病気などを引き出してしまう可能性があります。

 

 

刺激により肌が変化した女性

 

 

アトピー性皮膚炎で悩んでいる人は、できるだけ余計な成分が含まれていないシンプルな石鹸を使うなどで、お肌が本来持っている治癒能力を引き出してあげることが大切です。

 

今使っている洗浄料で刺激を感じる時は一度使用を中止しましょう。

また、洗浄剤の使用の是非も主治医とも相談してください。

 

2)潔癖症・過剰に身体を洗う方

皮脂欠乏性湿疹の原因で多いのが「洗いすぎ」による強い刺激

潔癖症な人は1日2回以上お風呂やシャワーに入ったり、洗浄力の強い石鹸を使っている場合もあります。

 

しかし、それではお肌が本来持っているバリア機能を壊してしまい、外敵からの刺激を受けやすい状態をつくり出してしまいます。

皮脂膜は、強く擦り過ぎることや、過剰に洗うことで剥がれてしまいます。

さらには、天然保湿因子(NMF)やセラミドまで洗い流してしまうことさえあるのです。

これが、皮脂欠乏性湿疹の原因になるのです。

 

①石鹸で洗いすぎ

皮脂欠乏性湿疹の原因には、熱いお風呂に長くつかることや、洗浄力の強い洗浄料でゴシゴシこすりながら洗うなどが原因になっていることがあります。

 

「みんなそうやってゴシゴシ洗っているのではないの?」

「自分が洗い過ぎかどうかわからない!」

と思うかもしれませんが、少なくとも「自分がゴシゴシと感じる力」で洗うことは避けましょう。

 

熱いお風呂に入れば、皮脂膜が剥がれてしまいますし、強く洗いすぎれば気持ちはいいかもしれませんが、お肌に負担をかけることになるのです。

人間は加齢とともに皮脂の分泌も低下し、肌はより乾燥しやすくなるので注意が必要です。

 

②皮脂欠乏性湿疹と職業の関係

皮脂欠乏性湿疹は、職業が関係する場合もあります。

 

皮脂欠乏性湿疹になりやすいのは「美容師」「看護師」などの職業はもちろん、よく紙に触れる「運送業」「銀行員」など、物理的な刺激を受けやすいことが多い職業です。

特に「美容師」や「看護師」は、薬品を使う頻度の多い職業です。

 

そのため、1日に何度も石鹸を使ったり、消毒することがあります。

これらの職業は、手肌の乾燥による手湿疹になることや、薬剤アレルギーのリスクもあります。

 

また、身近なところでは「主婦」も洗浄剤をよく使いますよね。

家事や洗濯など毎日当たり前の作業になりますが、こういった洗剤や石鹸を使う頻度が多いと手湿疹や、皮脂欠乏性湿疹を引き起こしやすくなるとされているのです。

 

③生活習慣の乱れで皮脂欠乏性湿疹に

皮脂欠乏性湿疹に悩む人は、生活習慣の乱れが原因になっている場合もあります。

 

日々の生活に追われてしまい、自分のことなんて後回しになっている人は要注意。

ストレス、食生活の偏りや、睡眠不足、肌の状態が気になってはいても仕事から帰ってきたらお手入れすることなく寝てしまうなど、忙しい生活で自分のことがおろそかになっていると危険です。

 

 

睡眠不足による体調の乱れ

 

 

お肌は、心や生活習慣を写す鏡とも言われています。

生活が乱れている人がお肌の状態をキレイに保てるわけがありません。

 

皮脂欠乏性湿疹は、「生活を見直して欲しい」というお肌の訴えだと思って、自分の生活を一度見直してみるといいかもしれません。

 

④その他の皮脂欠乏性湿疹の原因

皮脂欠乏性湿疹は、冬に症状が悪化するとお伝えしました。

それは、冬が最も乾燥する季節だからです。

 

寒い冬に暖房をつけない人はいないと思いますが、実はこの暖房が乾燥をより助長させてしまうのです。

なぜなら、暖房することで、空気を乾燥させて湿度を下げてしまうからです。

 

冬の次にリスクが高い季節といえば意外にも夏。

皮脂欠乏性湿疹の場合、夏でも症状が改善しない人は、エアコンにあたりすぎのかもしれません。

エアコンも湿度を下げ、乾燥を進行させる原因なので、皮脂欠乏性湿疹を悪化させることもあります。

エアコンの過度な使いすぎは避けましょう。

 

その対策は、「エアコンによる乾燥肌には保湿と加湿~冬を乗り切るエイジングケア~」を参考にしてください。

 

 


3.皮脂欠乏性湿疹(皮脂欠乏性皮膚炎)解消の対策

 

ここまで、「皮脂欠乏性湿疹」の症状や原因について取り上げてきましたが、痒みや炎症がある方は、できるだけ早い段階で改善したいものですね。

 

 

改善の方法を教える女性

 

 

皮脂欠乏性湿疹を軽減、改善するためには、可能な限りその原因を取り除くことです。

肌質や年齢によっても改善の方法は若干異なることはありますが、皮脂欠乏性湿疹の改善の方法は、

大きく分けると「生活習慣の見直し」「着用する衣服の工夫」「皮膚科で治療」「保湿剤などで保湿ケア」の4つです。

 

 

生活習慣に関しては。今すぐにでも実践できる簡単なものばかりです。

思い当たる人は、まずは生活習慣から見直してみてくださいね。

1)生活習慣の見直しで皮脂欠乏性湿疹を改善

皮脂欠乏性湿疹の症状を少しでも改善するために、日常的に気を付けて欲しいことがあります。

 

  • 暖房を使う時は必ず加湿器などを使い、お部屋の空気を乾燥させない
  • ストレス過多な生活にならない工夫をする
  • お風呂上がりは皮膚に潤いがある間にボディクリームなどで必ず保湿をする
  • 熱すぎるお風呂は身体に負担をかけるばかりか、肌の乾燥の原因になるのでぬるめ(40℃程度)にする
  • タオルなどで強く擦るのは絶対にやめる
  • 洗浄料や洗顔料、シャンプーなどは、刺激の少ないものを選ぶ
  • 肌の調子がよくないなと感じている時は、石鹸を使わない日もつくる
  • 乾燥肌対策になる食べ物と飲み物を積極的に摂る

 

こうした対策を行っても、痒みが出て搔いてしまうと、お肌がダメージを受けて皮脂欠乏性湿疹だけではなく、お肌が黒ずんでしまったり、内出血してしまうこともあります。

生活習慣の改善だけでは難しい場合、早めに医師に相談することをおすすめします。

 

2)肌触りがいい衣類を着て、皮脂欠乏性湿疹を改善

 

 

さまざまな衣服

 

 

衣類によってチクチクした刺激があると感じたことがありませんか?

同じ衣類を着ていても、お肌が乾燥している場合やバリア機能の状態によって、感じ方は変わってきます。

 

また、乾燥肌の人でも衣類の素材によって刺激を感じる度合いは変わります。

だから、衣類の素材や加工の方法を知って、できるだけ刺激が少なくなる工夫が大切です。

 

  • コットン(綿)製の衣類、できれば品質のよいコットンの衣類を着る
  • 締め付けがきつい衣類は避ける
  • 自分に合わない素材、刺激を感じる素材は避ける
  • 紫外線カット加工、抗臭・抗菌加工がほどこされた衣類に注意する
  • ホルムアルデヒドなどの染料にも注意する
  • 衣類は清潔に保つ

 

3)皮膚科やクリニックで治療

さまざまな対処法を試しても、いまひとつ皮脂欠乏性湿疹に対する効果を感じられない人は、皮膚科を受診しましょう。

もちろん、症状がひどい場合は、早めの受診をおすすめします。

 

 

 

 

痒みがひどい場合は、眠ることもできないことがあるので、皮脂欠乏性湿疹治癒の前に症状を抑えるお薬が処方される方が多いようです。

 

皮膚科で処方されるのは、大きくは「保湿剤」「ステロイド外用薬」「抗ヒスタミン薬」の3種です。

保湿剤は、後程、説明しますので、ここでは簡単に「ステロイド外用薬」と「抗ヒスタミン薬」について説明します。

 

①ステロイド外用薬

炎症を抑える塗り薬です。

皮脂欠乏性湿疹の根本的な治癒の前に、炎症を抑えることで痒みを緩和することが目的の医薬品です。

 

②抗ヒスタミン剤

痒みを抑える飲み薬です。

この薬も皮脂欠乏性湿疹の根本的な治癒のためのものではありません。

 

もちろん、医師はあなたの症状から、一番合うと判断する治療法を提案してくれるので、つらい痒みも軽減されることが期待できます。

ただし、皮膚科でもらった薬だけでは皮膚の疾患は完治しづらく何度でも繰り返してしまうこともあります。

 

皮膚科のお薬と日常生活習慣の改善を意識して、並行して皮脂欠乏性湿疹の完治を目指すことが大切です。

 

4)保湿剤などで保湿ケア

皮脂欠乏性湿疹を改善するためのスキンケアアイテムとしては、ボディローションやボディクリーム、また医薬部外品のものもあります。

さらには、薬局で買える医薬品もあります。

 

 

水分を保湿する成分

 

 

化粧品や医薬部外品は、ドラッグストアなどで選ぶことが多いと思いますが、その場合は有効成分や刺激のある成分についての知識があることが望ましいでしょう。

医薬品の場合は、薬剤師さんと相談して、自分に合ったものを選びましょう。

 

ここでは、皮脂欠乏性湿疹を改善するためのボディケアアイテムや医薬品に含まれる成分について簡単にご紹介します。

 

グリセリン

化粧品、医薬部外品、医薬品でも使われる水溶性の保湿成分です。

多くの場合、「基材(基本成分)」として使われます。

 

刺激も少なく安全性の高い成分で、水分を吸着して保湿します。

水分を保持する力はありますが、水分の蒸発を防ぐ力はありません。

 

グリセリンについての詳しい情報は、

グリセリンは、化粧品や化粧水に適した成分!効果と安全性は?」をご覧ください。

 

黄色ワセリン

精製度が低く、価格が安いのが黄色ワセリンです。

皮膚トラブルのない人が使用する分には、問題ありませんが、黄色ワセリンは、不純物を含む割合が高いので、アレルギーや刺激の原因になることがあります。

だから、乾皮症や皮脂欠乏性湿疹の場合は、黄色ワセリンが配合された保湿アイテムは、避けましょう。

 

白色ワセリン

最近では、ワセリンと言えば「白色ワセリン」のことを指す場合がほとんどです。

油溶性の成分で、皮脂膜に近いはたらきをして水分の蒸発を防ぎ、保湿効果を発揮します。

白色ワセリンのべたつきを嫌う人もいますが、乾皮症や皮脂欠乏性湿疹の保湿剤としては、刺激も少なく適した成分です。

 

白色ワセリンをさらに精製して純度を高めたのが「プロペト」や「サンホワイト」です。

これらは、通常の白色ワセリンよりも刺激が少ないと言われています。

 

尿素

尿素には天然保湿因子(NMF)も含まれます。

水分保持することで保湿効果を発揮するとともに、角質を柔らかくする作用があります。

 

角質肥厚や肌がカサカサしている場合にはよい成分ですが、長い期間使いすぎるのはオススメできません。

 

尿素についての詳しい情報は、

尿素のメリットとデメリットは?エイジングケアの視点から」をご覧ください。

 

ヘパリン類似物質

ヘパリン類似物質という一般名よりも、「ヒルドイド」というブランド名のローションや軟膏が有名です。

 

 

保湿機能のある成分

 

 

ヘパリン類似物質は、高い水分保持作用血行促進作用を併せ持っています。

乾皮症の治療薬として、健康保険で使えるので、皮膚科で医師が処方する代表的な保湿剤となっています。

皮膚の状態によっては、しみるなど刺激があることもあるので、その点に注意が必要です。

 

セラミド

今や保湿成分としてエイジングケア化粧品に使われることでも有名になったセラミド。

水分を挟み込んで保湿し、バリア機能の正常化をサポートします。

 

最近では、ボディクリームや軟膏にもセラミドを配合した製品が増えてきました。

医師が処方するものではなく、薬局やドラッグストアなどで購入することができます。

セラミド配合の製品は、他の成分より高価な傾向にあります。

 

その他の注意

皮脂欠乏性湿疹の場合、ボディクリームを選ぶ際に注意して欲しいことがあります。

ドラックストアなどで販売されているものの中には、アルコールや石油系界面活性剤配合のものがあります。

それらは、刺激の原因になることもあるので、

肌が敏感になっている乾皮症や皮脂欠乏性湿疹の方は、避けた方がよいでしょう。

 

 


4.まとめ

「皮脂欠乏性湿疹」は聞き慣れない名前ですが、振り返ってみると経験したことがある方もいるのではないでしょうか。

 

乾皮症や皮脂欠乏性湿疹は、最近では、高齢者だけではなく、若い世代にも増えています。

お肌に痒みがあったり、ひび割れ、炎症がある場合は、単なる「乾燥肌」だと勝手に判断してしまうのは危険です。

 

スキンケアや生活習慣の見直しを行い、痒みがおさまらない時は、早めに皮膚科など医療機関にかかるなど早期の解決に努めてくださいね。

皮脂欠乏性湿疹は、長期間続いてしまうと、知らず知らずのうちに掻きむしってしまい、跡になってしまうことも…。

お肌のトラブルは、早期改善が何よりも大切です。

 

 

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