子供・赤ちゃんの乾燥肌対策は正しい保湿で!NGに注意

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乳幼児や子供がカサカサの乾燥肌になると保護者はつらいですね。

早く改善したいと思って対策をしても、間違ったケアをすれば炎症やかゆみがひどくなってしまうことも。

この記事では、子供の乾燥肌の原因や予防、改善のための正しい保湿やスキンケアの方法をご紹介します。

<この記事の大切なポイント>
  • 生まれてまもない赤ちゃんは、母親の女性ホルモンの影響で皮脂の分泌が盛んなため、乾燥肌から守られています。しかし、生後2〜3か月経つと、皮脂の分泌量が減少します。これが乾燥肌の原因になるのです。
  • 乳幼児や子供の肌は、皮膚が薄く皮脂の分泌も少ないのでデリケートです。そのため、バリア機能が低下しやすく、乾燥肌になりやすいのです。
  • 子供の乾燥肌の主な原因は、部屋の乾燥、身体の洗い過ぎ、衣類の繊維の刺激です。他にも、花粉などのアレルゲンやストレスなどがあります。
  • 日常生活における子供の乾燥肌の予防対策としては、入浴時には優しく身体を洗うことや部屋の加湿です。保護者がしっかりと子供を乾燥肌から守りましょう。
  • 子供の手肌の乾燥も注意が必要です。手洗いを徹底して清潔に保つことはよいことですが、保湿ケアを怠ると子供でも手荒れになります。ハンドクリームなどで手肌もケアして乾燥や手荒れを防ぎましょう。
  • 子供の乾燥肌対策の保湿剤には、ベビーローション、軟膏、保湿クリーム、ベビーオイルなどがあります。どれを使っても問題ありませんが、冬場なら保湿効果の持続する軟膏がおすすめです。
  • 子供の乾燥によるかゆみが強かったり、炎症がある場合は、スキンケアによる保湿だけでは改善しないことがあります。そんな場合は、早めに皮膚科や小児科を受診しましょう。
この記事の監修者

■経歴
平成9年 筑波大学医学部卒業
同年東京女子医科大学形成外科学教室入局
平成10年5月 都立府中病院形成外科非常勤医師
平成10年11月 東京女子医科大学形成外科研修医
平成11年4月 東京大学形成外科医員
平成11年10月 東京女子医科大学形成外科助手
平成12年5月 都立府中病院外科非常勤医師
平成14年5月 東京女子医科大学形成外科助手
平成14年10月 日本大学板橋病院形成外科
開設2年目の準オープニングスタッフとして赴任。美容医療外来を開設。
平成17年6月 米国テキサス大学留学
麻酔科学教室にて全身熱傷の全身管理についての研究

乾燥肌の原因と対策の全てがわかる!|エイジングケア化粧品のナールス乾燥肌の原因と対策の全てがわかる!|エイジングケア化粧品のナールス
子供・赤ちゃんの乾燥肌対策は正しい保湿で!NGに注意の目次

1.子供の乾燥肌が気になるあなたへ

子供の乾燥肌が気になる女性

自分のお子さんが乾燥肌で悩んでいると早く何とかしてあげたいですね。

エイジングケア世代はもちろん、子供でも乾燥肌で悩むことがあります。

特に、冬の乾燥した環境は、赤ちゃんや乳幼児などにとっては、乾燥肌やそれが原因の肌悩み・肌トラブルが増えます。

例えば、冬場の乾燥が激しい時期には、症状が悪化して湿疹やかゆみを伴うこともあります。だから、特に冬は要注意です。

一方、夏の乾燥肌のリスクは、冬と比べると小さくなります。

しかし、やプールの塩素で痒みが酷くなり、とびひ(伝染性膿痂疹)になることもあります。

子供のお肌は大人とは少し違いがあります。その点を理解せず、子供に間違った乾燥肌対策をしてしまえば、悪化させてしまうこともあります。

そこで、この記事では、子供の乾燥肌の原因や予防、改善のための正しい保湿やスキンケアの方法をご紹介します。

「赤ちゃんは乾燥肌になりにくいって本当?」

「子供が乾燥肌で悩んでいる!よいケア方法が知りたい!」

「毎年、冬になると子供が乾燥肌に。予防法はあるの?」

「乳幼児がいるので、乾燥肌対策を知っておきたい!」

「子供のスキンケア以外の乾燥肌対策は?」

などが気になる方は、ぜひ、続きをチェックしてくださいね。

<乾燥肌対策を動画で学ぶなら>

乾燥肌対策

2.赤ちゃんや子供の肌の特徴は?

赤ちゃんや子供の肌の特徴を調べる女性

赤ちゃんや乳幼児などの子供でも、お肌が健やかな状態なら、表皮の角層では、水分皮脂NMF(天然保湿因子)角質細胞間脂質セラミドコレステロール)が適正なバランスを維持しています。

しかし、大人と比べると皮脂、NMFの量が少ないことがわかっています。これは季節を問わず1年中同じ傾向です。

そのため、乾燥肌のリスクが高いのです。

ここでは、そんな赤ちゃんや幼児など子供のお肌の特徴をご紹介します。

1)赤ちゃんは生後3か月で皮脂が減る

生後3か月で皮脂が減る赤ちゃん

生まれてまもない頃は、母親の女性ホルモンの影響で皮脂の分泌は盛んな傾向があります。

しかし、生後2〜3か月経つと、皮脂の分泌量が減少します。

10才前までのこどもは80才の高齢者より皮脂量が少ないのです。
10才頃になるとかなり皮脂量は多くなってきて、女性では15才~45才頃がピーク、男性では15才~65才頃まで皮脂量が多く、その後減少していきます。(*)

皮脂の分泌が少ないと、皮膚の一番外側にある角質層が乾燥しやすくなります。

そのため、バリア機能が低下して、外部刺激に弱くなり、乾燥によるかゆみを感じることになります。

かゆみが発生すると、皮膚をかく、すると角質層がダメージを受け、さらにバリア機能が低下する悪いサイクルに陥ります。

だから、子供の乾燥肌を予防し、お肌を健やかに保つためにもスキンケアが必要です。

2)皮膚が薄くデリケート

皮膚が薄くデリケートな子供のお肌

子供の皮膚は、大人に比べると薄いことが特徴です。

ささいな刺激でもダメージを受けやすく、皮膚トラブルに注意する必要があります。

角質層の厚みは、大人でも0.02mm~0.03mm程度と言われていますが、子どもはさらに1/2〜1/3程度の厚みしかありません。

また、皮脂を分泌する皮脂腺が未熟です。

冬だけではなく夏場も乾燥肌でお肌がカサカサすることがあります。

そのため、ちょっとした刺激でも皮膚トラブルにつながりやすいです。

皮脂腺は中学生ぐらいで成熟しますので、それまでは特に乾燥に注意することが必要と言えます。

3)新陳代謝が活発で汗をよくかく

子供は新陳代謝が活発です。ケガの治りが早かったり、抜け毛が多いのはこのためです。

また、よく汗をかきます。

子供は、大人と比べて体重あたりの体表面積が大きいことが特徴です。

そのため、発汗の影響を受けやすい傾向があります。

汗をかいたあと、そのままにしておくと、不潔な状態となり皮膚トラブルが起きやすくなります。

お肌は清潔に保つことが基本。こまめに汗を拭きとることや着替えをするなど、常にお肌を清潔に保つことが必要です。





3.子供の乾燥肌の原因は

赤ちゃんや乳幼児をはじめ子供の乾燥肌の原因は、主にバリア機能の低下です。これは、エイジングケア世代でも高齢の方の乾燥肌でも同じです。

また、アトピー性皮膚炎なども原因となります。

大人の場合は、ターンオーバーが遅くなることも原因ですが、それ以外は大きな違いはありません。

バリア機能が低下する原因としては、次のようなことが挙げられます。

1)部屋の乾燥

エアコンで部屋が乾燥するイメージ

部屋が乾燥しているとお肌の水分が奪われやすくなります。

子供の肌は、大人と比べるとバリア機能が未熟なため、乾燥が進むとお肌のかゆみなどが出やすい傾向にあります。

特に冬場は、気温が低下し、湿度が下がるので注意が必要です。

気温が下がると空気中に含まれる水分量が減り、空気が乾燥してしまいます。

また、エアコンなどの暖房を使うと、気温は上がり空気中に含むことができる水分量も増加しますが、元々空気中に含まれている水分が少ないため、湿度が下がってしまい、より乾燥を引き起こすのです。

冬場、暖房器具などを使う場合には、空気が乾燥しすぎないように気を配りましょう。

夏場にエアコンを使う場合も、室内が乾燥します。

空気を冷やす時に水分を取られ、室外に放出されるためです。

エアコンが効いた室内に長い時間いることも、お肌が乾燥する原因になります。

2)お風呂での身体の洗い過ぎ

赤ちゃんや子供が乾燥肌にならないようにお風呂に入れるイメージ

皮膚は皮脂膜に覆われていますが、代謝の過程で酸化するので、身体を洗うことで皮膚を清潔に保つことは必要です。

また、やホコリ、汚れなども洗い流して清潔にしておきたいですね。

しかし、身体の洗い過ぎは肌トラブルのもとです。

強く擦る、何度も洗うなど、過度な洗浄によってお肌のうるおいにとって必要な皮脂まで洗い流してしまい、角質層にダメージを与えるので注意しましょう。

また、洗浄剤である石けんは、界面活性剤です。石けん以外のボディソープにも他の界面活性剤が含まれています。

界面活性剤そのものが必ずしも悪いというわけではありませんが、刺激の強い合成界面活性剤を使用していたり、過度に使いすぎることはお肌に負担を与えるので控えましょう。

また、たとえ身体に合った石けんを使っていても、スポンジやナイロンタオルでゴシゴシと強すぎる力加減で洗ってしまうとお肌にダメージを与えてしまいます。

このように刺激の強い身体の洗い方は、子供の乾燥肌の原因となるのです。

3)衣類の繊維の刺激

皮膚の薄い子供にとって、衣服の刺激にも注意が必要です。

タグや縫い目が、お肌に刺激を与えてしまうことがあります。

また、赤ちゃんの場合は、よだれや涙も多く、布などでふき取るときの摩擦も刺激になります。

衣服や布は上手に使えばお肌を守ってくれますので、刺激の少ない、子供が快適に着用できる衣服や優しい布を選びましょう。

また、お肌に負担をかける素材は、乾燥肌の原因の一つです。

衣服を選ぶ際には素材にも着目することをおすすめします。

なお、保温性や吸湿性、放湿性に優れている素材はシルクです。

シルクなら寒い冬もウール並みの暖かさで、また汗をかきやすい子供でも、サラッとした肌ざわりを保つことができます。

紫外線をガードする効果もあります。

他の繊維と比べると少々値段が高い傾向にありますが、アトピーや敏感肌の子供でも安心して着用できます。

ただし、アトピー性皮膚炎の大規模調査で標準的な衣服との保湿性などの差が大きくないことがわかっています。

経済的な負担も大きくなるので、無理にシルクを使わなくても大丈夫です。

他では、乳児湿疹や遺伝的な肌質、栄養バランスのよくない食事、ストレス紫外線のダメージ、外気の乾燥、急激な温度や湿度の変化、大気汚染、花粉などのアレルゲンなども子供の乾燥肌の原因になります。


4.子供の身体や手の乾燥肌の予防のために

子供の身体や手の乾燥肌の予防のための注意点を説明する女性

ここでは、子供のからだの乾燥肌手肌の乾燥肌の予防法をご紹介します。

小さなお子さんは、自分ではできないので、保護者がケアしてあげましょう。

1)入浴方法に気をつける

 

お湯の温度が熱すぎると、お肌の潤い成分を溶かしてしまうリスクがあります。

温度は39℃程度を目安としましょう。

また、入浴時間にも気を配ることも大切です。

長風呂は皮脂を奪うので適度な入浴時間を心がけましょう。

湯冷めが心配な場合は、脱衣所の温度を高めに設定しておき、温度差が生じないように工夫することが効果的です。

身体を洗う時は、力を入れすぎないように注意しましょう。

子供の身体に合った低刺激のボディソープや石けんを使い、泡立てて汚れを泡で浮かせるように優しく洗います。

頭を洗う時も、優しい力加減で行うことがコツです。

汗をかきやすい頭皮は、皮脂が多い箇所です。

シャンプーをよく泡立てて、泡を使いながら指の腹で洗いましょう。

を立てることは刺激が強すぎるのでNGです。

また、シャンプーが残っているとかぶれを引き起こす原因となりますので、よく洗い流しましょう。

さらに、耳の裏などは、シャンブーが残りやすいところなので、しっかり洗い流すことが大切です。

お風呂から出た後に身体を拭くときは、柔らかいタオルで水分を吸わせるように優しく拭くことがポイントです。

タオルでゴシゴシこすることは、お肌のダメージになるのでやめましょう。

吸水性に優れたタオルを使うと、押し当てるだけでも水分が吸着し、お肌にダメージを与えることなく水気を拭き取れます。

なお、お風呂の入り方は、「乾燥肌、敏感肌の方のためのお風呂・温泉の入り方」も参考にしてください。

もし、子供が乾燥肌で悩んでいるなら、冬場はお尻の周りや陰部、ワキ、足の裏などの汗をかきやすい部位を除いて、洗わないことも改善の方法です。

また、シャンプーも3日に1回程度にしてもよいでしょう。

2)部屋の湿度を適度に保つ

部屋の湿度を適度に保つ加湿器

冬は加湿器を使用し、湿度を一定に保つことは乾燥肌予防につながります。

快適な部屋の湿度は50〜60%と言われていますので、湿度計を使ってチェックすることがおすすめです。

特に湿度が40%を下回ると、インフルエンザ菌が活発になるなど、子供の健康を害するリスクが高くなるので注意しましょう。

一方、60%を超すとダニやカビ発生のリスクが出るので、それ以上に湿度を上げないことも大切です。

加湿器を選ぶ時のポイントは3つあります。

①やけどしないものを選ぶ

小さなお子さんがいる家庭の場合、うっかり子供が触ってしまったり、加湿器に接触して転倒するリスクがあります。

万が一の時にやけどしないタイプの加湿器を選ぶことがポイントです。

②菌の繁殖を抑えるものを選ぶ

加湿器を使用するごとにタンクやフィルターに雑菌がついていきます。

そのまま放っておいて雑菌が繁殖すると、部屋中に雑菌をばらまくことになるので注意が必要です。

空気清浄機付きの加湿器は、カビの発生リスクがとても高いです。

小さくて洗いやすい空気清浄機を毎日洗うのがベストです。

もしくは、絶対に濡れている状態で止めないで、水を使い切って加湿フィルターが乾燥するまでしっかりと連続運転することで雑菌などの繁殖を防ぎましょう。

③簡単にお手入れができるものを選ぶ

子供がいるうちは、何かと手がかかります。

お手入れは簡単なものの方が、日々の手間が省けます。

フィルター交換不要タイプなど、なるべく手間がかからない加湿器を選ぶことをおすすめします。

なお、もし加湿器を使用することが不安な場合は、洗濯物や濡れタオルを干しておくだけでも違います。

加湿器よりも効果は劣りますが、部屋の乾燥を防ぐことは期待できます。

適度な湿度が保たれていることは、お肌の乾燥を防ぐだけではなく風邪などの予防にもつながりますので、加湿対策をすることが大切です。





5.子供の手足の乾燥にも注意しよう

子供の手足の乾燥につながる洗いすぎ

1)子供の手肌の乾燥の原因

現代社会では、過度に清潔を求める傾向があります。中でも手は、幼稚園や学校でも清潔に保つことを求められます。

手を清潔に保つことはよいことですが、過度な手洗いや消毒は必要な潤い成分を取りすぎてしまうので、子供の手肌の乾燥手荒れの原因になってしまいます。

例えば、インフルエンザやノロウイルス感染の防止対策で、幼稚園や保育園で行われている手洗いの励行があります。

子供は、指先から手首まで、アルコール(エタノール)配合の消毒薬や石鹸で指示通りに丁寧に洗うことを指導されています。

しかし、その後に保湿剤を使って手肌のケアまですることは少ないようです。

その結果、必要な皮脂まで取れて乾燥するため、手荒れになってしまうリスクが高くなるのです。

かつては、子供の手荒れは、砂遊びや泥遊びが原因だったのがこのように変化したのです。

2)保護者が気を付けて手肌の乾燥を予防しよう

子供の手肌の乾燥を予防するハンドクリーム

手荒れが生じると日常生活で不便が生じます。

また一度、手荒れがおこると、ハンドクリームなどで保湿ケアをしても、なかなか改善しなかったり、ひどくなるとひび割れ・あかぎれになってしまいます。

子供は手荒れが起こると痒くて掻き崩してしまい、より悪化することが多く、予防と早めの治療が重要です。

子供はなかなか自分ではケアをしないので、保護者が手荒れを防ぐためのケアをサポートすることが大切です。

手荒れがなくても子供が手を洗ったら忘れずにハンドクリームで保湿をするなど、日頃からケアをすることで手荒れを予防することができます。

また、熱いお湯は洗浄力が強いので、必要な皮脂まで洗い流してしまうリスクがあります。

だから、特に冬場は、熱いお湯ではなくぬるま湯を使いましょう。

なお、手が荒れてしまった場合は、早めに皮膚科や小児科を受診しましょう。

3)足のしもやけにも注意

冬に手足が冷えるとしもやけになる子供が増えます。

特に足のしもやけがひどくなると、皮疹、かゆみ、痛みを伴います。

しもやけの改善は、足の冷えを取り、血行を促進することが大切です。

靴を履く前にドライヤーで温めたり、入浴後にしもやけ治療用の軟膏を塗布することで保湿や血行促進が図れます。

暖かい靴下をはいたり、冬は外に出るときにはかならず手袋をつかう習慣を心掛けましょう。


6.子供の乾燥肌のスキンケア

子供の乾燥肌のスキンケアには低刺激の化粧品を

1)どんな保湿剤を使えばよいの?

保湿剤には、ベビーローションのように主に水分を補うものと、軟膏や保湿クリーム、ベビーオイルのように主にお肌の水分蒸散を防ぐものがあります。また、ワセリンも子供の乾燥肌対策によく使われます。

どれを使っても問題ありませんが、目的や季節などで上手に使い分けをしましょう。

ローションタイプは、サラッとしていて使いやすいという特徴があります。

しかし、エモリエント成分が配合されていなかったり、少ないので水分の蒸発を防ぐのは不得意です。

また、保湿効果の持続性では軟膏や保湿クリームに劣ります。

春の乾燥肌対策夏の乾燥肌対策に向くタイプです。

軟膏タイプはベタッとしてますが、お肌へのつきがよく、しっかりと水分の蒸発を防ぎます。

また、保湿効果が持続するので、冬の乾燥肌対策におすすめです。

保湿クリームは、軟膏とローションの中間の使い心地です。水溶性の成分もある程度含まれていて、エモリエントも配合されています。

秋の乾燥肌対策や冬の乾燥肌対策におすすめです。

子供の好みもありますので、毎日のお手入れに使用しやすく、子供が嫌がらないものを使うとよいでしょう。

なお、赤ちゃんや敏感肌の子供には、低刺激のものを選んで使うことがおすすめです。

子供のお肌の状態に合わせて適したものを使いましょう。

2)保湿剤の使い方は?

子供や赤ちゃんへの保湿剤の使い方のイメージ

子供の保湿ケアは、1年中必要です。

季節に関係なく、年間を通して保湿をする習慣を身につけるとよいでしょう。

1日のうちではお風呂上がりや出かける前がよいタイミングです。

なるべく1日2回は保湿剤を使うことをおすすめします。

乾燥がひどい場合は、もっと回数を増やしても構いません。

ただし、天井効果といってそれ以上回数を増やしても効果が上がらなくなることがあります。

1日3~4回までを上限として保湿剤を使いましょう。

特に、お風呂から上がった後に保湿を行うことがおすすめです。

子供は皮膚が薄く、水分の蒸発が大人よりも早いので、お肌を乾燥させないように素早く行いましょう。

といっても、風呂上がりのあと15分程度までは大丈夫なので、過度に慌てる必要はありません。

お肌に余計な摩擦を与えないように、保湿剤をたっぷりと手にとって、両手に伸ばしてから子供の身体に塗っていきます。

塗り込む必要はありません。

軟膏タイプなら塗った後にティッシュが貼りつくくらい、ローションタイプなら1円玉大の大きさで手のひら2枚分程度を、優しい力加減で塗り拡げていきます。

出かける前も同様に、保湿剤を両手で伸ばしてから塗りましょう。

冬場は保湿剤が固くなり上手く塗れないこともあります。

寒い時期は、手のひらの熱を使って保湿剤をあたためてから塗ると、使いやすくなります。

なお、保湿剤を塗る前には手をよく洗い、清潔な状態で塗ることが基本です。

保湿を日々の習慣にすると、子供も慣れていきます。

子供の保湿ケアを親子のスキンシップやコミュニケーションの機会として楽しみながら、

乾燥肌を防いであげてくださいね。





7.かゆみや炎症があるなら皮膚科や小児科へ

皮膚科や小児科の医療スタッフのイメージ

子供の乾燥肌がひどい場合は、アトピー性湿疹やアトピー性皮膚炎、乳児湿疹の可能性があります。

これらの病気で、かゆみが強い場合や炎症、かぶれなどがある場合は、スキンケア製品による保湿だけでは改善しないことがあります。

そんな症状がある場合は、早めに皮膚科や小児科に受診して治療を行いましょう。

治療は、肌を清潔に保つことに加えて、保湿剤とステロイド外用薬が使われます。

また、血行を促進するためにビタミンEが使われることもあります。

1)小児・子供の乾燥肌の治療に使われる保湿剤

小児・子供の乾燥肌の治療に使われる保湿剤のイメージ

ヘパリン類似物質は角層で水分を吸着して、持続的な保湿効果を発揮し、バリア機能を回復します。

尿素も角層で水分を吸着して、保湿効果を発揮しますが、角質を溶かすはたらきがあるので、刺激を感じる場合があります。

そのため、長期使用は控える方が望ましい成分です。

ワセリンは、水分を保持する力はありませんが、肌表面で被膜となって皮膚を覆うことで、水分の蒸散を防ぎます。

つまり、皮脂膜に近いはたらきをするのです。

中でも、白色ワセリンであるプロペトやサンホワイトは、純度が高く目元や口元の皮膚乾燥性敏感肌でも使えるので、子供の乾燥肌対策にもおすすめです。

2)炎症がある場合はステロイドが使われる

炎症がある手にはステロイド

かゆみが強い場合や炎症がある場合には、ステロイド外用薬など炎症を抑える薬を使います。

ステロイド外用薬は強さに応じて5段階に分かれています。

小児・子供の場合は、可能な限り弱いタイプが処方されるケースが多いでしょう。

副作用を懸念される方がいますが、ステロイドの副作用よりも掻き崩す事の悪影響の方が大きいので、
副作用を心配して使用を制限して治らないままにするよりも、適切なステロイドをしっかり使って早めに直すことが重要です。

ステロイドを使用すると色素沈着がおこるという間違った情報がありますが、ステロイドを使用して色素沈着が起こるわけではありません。

ステロイドを使用する必要があるような皮膚の炎症がある場合に色素沈着が起こるので、速く適切に治療をすることで色素沈着は予防出来ます。

3)アトピー性皮膚炎が原因の乾燥肌は免疫抑制剤も

アトピー性皮膚炎の場合も、保湿剤とストロイド外用薬が治療の基本です。

それに加えて、プロトピック(タクロリムス)軟膏、コレクチム軟膏、モイゼルト軟膏などという外用薬があります。

これらの軟膏は即効性はステロイドより劣りますが、長期間使用しても皮膚が薄くなるなどの副作用が少ないことが特徴です。

これら以外でも、内服薬や注射、漢方薬が使われることがあります。


8.まとめ

子供・赤ちゃんの乾燥肌対策は正しい保湿で!NGに注意のまとめ

乳幼児や小児など子供の乾燥肌の原因や予防、改善のための正しい保湿やスキンケアの方法をご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

子供の皮膚は大人より薄く、バリア機能が低いことが特徴です。また、代謝が活発で汗もかきやすいので夏は水分の蒸散も多くなります。

そのため、乾燥肌になりやすいのです。

そんな子供の乾燥肌の予防は、肌を清潔に保つこと、肌への刺激を小さくすること、適切に保湿を行うことが基本です。

また、かゆみや炎症がある場合は、治療が必要なので早めに皮膚科や小児科を受診しましょう。

この記事が、お子様の乾燥肌の予防や改善対策のお役に立てれば幸いです。

著者・編集者・校正者情報

著者情報 株式会社ディープインパクト 富本充昭
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)

ナールスエイジングケアアカデミー編集長

京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。

医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。

文部科学省後援日本化粧品検定1級

化粧品検定1級

一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト

著作(共著)

KOLドクターの的確な人選と良好な関係作りのコツ

医薬品マーケティングにおける市場・売上予測と戦略策定

(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子

大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。

当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。

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