セラミドと加齢と乾燥による病気「老人性乾皮症」の関係は?

エイジングケア化粧品の成分で有名なセラミド。そして、老化と関係の深い「老人性乾皮症」。
最近、この皮膚の病気の一因に、セラミドの不足が関わっていることがわかってきました。冬の乾燥の時期には、特に知っていただきたいエイジングケアのトピックスです。

 

セラミドについては、「セラミドは肌の保湿力の鍵!その秘密と化粧品の選び方」の記事をご覧ください。

 

エイジングケアをしっかり理解する上で、特に老人性乾皮症とセラミドの関係をしっかり理解しておくことが大切です。

 

 


1.老人性乾皮症とは?

 

老人性乾皮症とは、お肌の乾燥が進み、角層にひび割れができて、粉をふいたような見た目にまでなった症状の病気です。

皮膚表面 ダメージFotolia_38069313_XS

その名のとおり、「老化」と関係の深い皮膚の病気で、60歳以上の高齢の方に多く、秋から冬の乾燥の季節に症状が出やすいことが知られています。
また、春まで症状が続くことも多いようです。

 

症状の出やすい部位は、足、おなかから腰まわり、肩、太もも、腕などです。

 

最近は、患者さんが増えていますが、高齢化と住まいの機密性が高まって、部屋が乾燥しやすくなっていることが影響しています。

 

 


2.老人性乾皮症の原因~セラミドの関係は?

 

1)皮脂の減少

皮脂は、老化とともに男性ホルモンの減少で分泌が減りますが、もとから皮脂分泌の少ない下半身によく症状がでることから、原因の1つと考えられています。

 

2)角質細胞間脂質の減少

角質細胞間脂質の約50%はセラミドです。
セラミドも、老化とともに減少しお肌の乾燥やバリア機能は弱まります。
老人性乾皮症がよくみられる下肢の皮膚では、若者の皮膚に比べて30%も低くなっていると言われています。

皮脂減少の影響よりもセラミドの減少の影響が、よりお肌の乾燥に影響を与えることから、セラミドの減少の影響が重要視されています。

 

3)NMFの減少

NMF(Natural Moisturizing Factor=天然保湿因子)は、アミノ酸ですがこれが減ることも、老人性乾皮症の原因の1つであることが推察されています。

 

4)角質構造の衰え

高齢の方は、ターンオーバーが長くなります。そうなると、古い角層が蓄積しやすくなり、若い方と比較して、40%程度角層が厚くなることに。
そのため、お肌の表面はキメの荒い凹凸の少ない状態となります。その結果、お肌が乾燥しやすいのです。

 

 

このように見ると、老人性乾皮症の原因は、お肌の乾燥、インナードライ敏感肌などと同じで、ターンオーバーやバリア機能が劣化してしまったことでしょう。

この病気を予防するためには、保湿を中心としたエイジングケアの大切さが、ご理解いただけるのではないでしょうか?

ご自身がこの病気かも?と思われた場合は、エイジングケア化粧品だけでなんとかしようとせず、まずは皮膚科を受診されることをオススメします。

 

図のように、バリア機能がうまくはたらいているとツヤツヤのお肌も・・・、

肌のバリア

(図をクリックすると大きくなります)

 

ターンオーバーやバリア機能が劣化に伴い、写真のようなガサガサに乾燥するかも・・・。

 

Details of a dried cracked earth soil background. Pattern of dried earth soil.

 

 

 


3.アトピー性皮膚炎との違いは?

 

アトピー性乾皮症と老人性乾皮症の角層の状態は、多くが似通っていますが、違うポイントがあります。

 

角層細胞の面積は、老人性乾皮症では正常な状態より大きく、アトピー性皮膚炎では小さい傾向があります。

ターンオーバー時間は、老人性乾皮症では正常な状態より長く、延長傾向にありますが、アトピー性皮症炎では短い傾向にあります。

 

アトピー性皮膚炎の詳しい情報は、「セラミドとアトピー性皮膚炎の関係は?」の記事をご覧下さい。

 

 


4.日常生活とエイジングケア化粧品によるスキンケア

老人性乾皮症になったら、まず皮膚科を受診し、治療に取り組むことが大切です。
その上で、日常のスキンケアによる保湿も大切です。
保湿は、エイジングケアの要であり、日常生活を通じて考えましょう。

 

1)室温を湿度60%以上に!

老人性乾皮症の症状は、湿度が上がる春から夏では緩和されることから、湿度と関係が深いと考えられています。
秋、冬では、加湿器を使い、洗濯物を部屋干しにするなどで、湿度を60%以上に上げる工夫をしましょう。
この病気でなくても、エイジングケアの対策としても大切です。

 

2)入浴方法と入浴剤は?

入浴そのものは、お肌の表面の汚れや古くなった角層を洗い流し、皮膚を清潔に保つ上で大切です。
また、新陳代謝を活発にしてターンオーバーの常化をサポートします。

しかし、長時間の入浴、何度も湯船に入ることは、皮脂、NMF、セラミドなどを流しすぎてしまうので、避けましょう。

からだを洗う場合は、低刺激の洗浄剤を使って、優しく洗います。
ゴシゴシ洗いを避ける、ナイロンタオルの使用も避けて、木綿のタオルを使うなど、刺激を極力避けましょう。

入浴剤の使用は効果的ですが、硫黄が入ったものを避け、セラミド、グリセリン、スクワランなどの保湿成分が入った低刺激タイプのものを選びましょう。

 

これらは、通常のエイジングケアでも同じですね。

 

3)エイジングケア化粧品は、保湿重視!

老人性乾皮症予防のエイジングケアを考える場合、セラミドが保湿と深く関係しているからといって、セラミドが配合されていれば、どんなエイジングケア化粧品でもよいわけではありません。

このことは、病気でない場合に、エイジングケア化粧品を選ぶ場合も同じです。
セラミドが配合化粧品を選ぶ場合でも極力、低刺激の化粧品を選んだ方がよいでしょう。

つまり、エイジングケア化粧品の選択は、無香料、無着色、ノンアルコール、パッチテスト済みのものなど、安全性が高いものが良い選択肢です。

もちろん、皮脂の減少、NMFの減少の対策も大切ですから、セラミドに加えて、アミノ酸やスクワラン、シアバターなどが含まれた保湿クリームがオススメです。

セラミドは、ヒト型セラミドが良い選択なので、エイジングケア化粧品の全成分表示に、「セラミド2」「セラミドNP」「セラミドAP」など、数値や英語の表記があるものがオススメです。

 

ヒト型セラミドの詳しい情報は、「セラミドは肌の保湿力の鍵!その秘密と化粧品の選び方」の記事をご覧下さい。

 

 

すでに、老人性乾皮症治療中の方は、自己判断するよりも、選び方や使い方などを含め、皮膚科の専門医などと相談してもよいのではないでしょうか。

 

anti-aging

 

 


5.自分自身のセラミドと化粧品のセラミド

 

なお、セラミド配合のエイジングケア化粧品でセラミドを補っても、自分自身のセラミドにはなりません。ヒト型セラミドでも同じです。

エイジングケア化粧品などに含まれるセラミドで、自分のお肌のセラミドが増え、病気が治るわけではありませんので、ご注意下さい。

 

 


6.まとめ

 

老人性乾皮症と有名なエイジングケア化粧品、セラミドや皮脂、NMFの減少が関係していることがおわかりいただけましたでしょうか。

老人性乾皮症でもエイジングケアでも、基本は保湿。そして、刺激の少ない洗浄や入浴を。
エイジングケアでもこうした病気でも基本が大切です。

 

尚、お肌の乾燥の原因については「お肌の乾燥とその原因は?~エイジングケアの視点から~」で詳しく解説していますので、こちらも参考ください。

 

乾燥肌の対策はすべてのエイジングケアの基本です。
是非、「乾燥肌の改善対策 | 正しいスキンケアとエイジングケア」も合わせてお読みくださいね。

 

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