乾燥肌、敏感肌の方のためのお風呂と温泉の知識

お風呂や温泉に入ることは、健康のためにも美肌のためにも良いことが、よく知られています。

たしかに、お風呂や温泉には、健康や美肌にとって良い効果がたくさんあります。

だから、上手に利用することは、とても良いことです。

しかし、誤った入浴の仕方や温泉の入り方は、かえってお肌にダメージを与えることもあります。

 

とくに、乾燥肌や敏感肌の方の場合は、お風呂や温泉に関して、普通のお肌の方以上に注意しておきたいことがいくつかあります。

また、エイジングケアの視点でも、注意すべき点があるのです。

この記事では、特に乾燥肌、敏感肌の方やエイジングケアのために、入浴や温泉に関して注意すべきポイントを解説します。

 

乾燥肌や敏感肌の対策の全般について詳しく知りたい方は、「乾燥肌の改善対策|正しいスキンケアとエイジングケア」「敏感肌のすべてがわかる!症状・原因と10の対策」をご覧ください。

 

<この記事でお伝えしたい大切なこと>
・入浴や温泉は、正しく活用すれば、健康や美肌にとって良いことは間違いありません。
・乾燥肌、敏感肌の方が、気を付けるべきポイントは、入浴・温泉の温度・時間・成分の3つです。
・乾燥肌、敏感肌の方は、温泉のぞれぞれの特徴を知った上で、温泉を利用しましょう。

 


1.お風呂や温泉のメリット

 

お風呂 アイキャッチ

 

お風呂に入ることは、体を清潔に保つことに加え、免疫機能を高めたり、ストレスを解消するなど、健康や美肌に良いことがたくさんあります。

その効果は、3つに分かれます。

 

1つは、体が温まることによる効果です。

入浴で体が温まり、 皮膚の毛細血管やリンパ管などが広がることで、血液やリンパの流れが良くなります。

その結果、免疫が高まる、疲労物質が減って疲れが取れる、コリがほぐれる、自律神経のはたらきが良くなるなどの効果が得られます。

また、体が温まることで、毛穴が開き、汗とともに汚れや古い皮脂が流されることによって、健やかなお肌のために良い影響があるのです。

 

2つめは、入浴時の水圧による効果です。

水圧によって、手足など末梢の血液の循環が良くなるとともに、心臓の動きも活発化します。また、横隔膜に水圧がかかることで、呼吸の回数が増えて心肺機能を高める効果もあるのです。

 

最後に、浮力によって体が軽くなることで、全身の緊張が減って、心身ともリラックスします。

つまり、お風呂に入ると、開放感が高まって気持ちよくなるのです。

 

さらに、こうした3つの効果で、ぐっすり眠れて明日への活力を生み出し、健康や美肌にもつながります。

したがって、お風呂で温まったり、リラックスすることは、エイジングケアにとっても良い効果があるのです。

 

 

美肌3

 

 

こうしたお風呂の一般的な入浴効果に加えて、温泉には、保湿効果とピーリング効果が期待できます。

 

温泉水にはミネラルがたくさん含まれていることが多く、そのバランスが体のミネラルバランスと似ているため、温泉に入ることで水分や保湿成分のお肌の浸透が高まり、お肌の保湿力アップが期待できます。

また、温泉水は、アルカリ性または酸性に傾いているので、余分な角質を落とすピーリング効果も期待できます。

多くの女性が、温泉に入った後に、ツルツル、スベスベの美肌になったと感じるのは、この保湿効果とピーリング効果によるものです。

しかし、乾燥肌や敏感肌の方にとっては、こうした温泉の持つ特徴が、必ずしもプラスにはたらくとはいえないのです。

 

 


2.入浴・温泉で気をつけたい3つのポイント

 

今、説明したとおり、入浴や温泉は、健康や美肌のためにたくさんのメリットがあります。

しかしながら、それは「正しく活用する」ことが大前提です。

入浴や温泉で気をつける3つのポイントとは、「入浴の温度」「入浴の時間」「お風呂・温泉の成分」の3つです。

お肌に問題の無い方でも、この3つのポイントを理解した入浴は大切ですが、とくに乾燥肌や敏感肌の方は、一層の注意が必要です。

 

1)入浴の温度

お風呂や温泉の温度は、夏場なら38~39度、冬場でも40度くらいまでが、お肌に良いと言われています。

その理由として、40度を超す高温で入浴すると、皮脂やセラミドなどが必要以上に失われ、角質を剥がしてしまうリスクがあることが1つあげられます。

 

また、もう1つの大きな問題は、肥満細胞(マスト細胞)の活性化です。

真皮層には、肥満細胞と呼ばれる免疫と関係の深い細胞があるのですが、高温によってこの細胞が活性化すると、お肌が痒みや赤み・炎症を感じやすくなります。

これは、免疫の過度な高まりがマイナスにはたらいた結果なのです。

免疫にはまだ解明されていない点も多いのですが、高ければ高いほど良いというわけでなないのです。

 

さらに、40度を超える入浴では、お肌の細胞へのダメージもあります。

加えて、高温での長い入浴は、心臓にも負担が大きくなることも問題の1つです。

こうしたことから、40度を超える温度での入浴はおすすめできないですし、特に乾燥肌や敏感肌の方、心臓などに持病にある方は避けた方が良いでしょう。

 

一方、最近ではヒートショックプロテインを増やすことで免疫力を高めるHSP入浴法が話題になっています。

HSP入浴法は、「40~42°C前後で10~20分間」と、熱めのお湯でしっかり体を温める方法ですが、「毎日、実施する」ことを勧めているわけではありません。また、高齢の方や病気のある方は、医師と相談するようにとの注意もあります。

こうした入浴法を試す場合は、自分の健康状態やお肌の質や状態と相談して、適切に行いましょう。

ちなみに、入浴中に死亡する人は、年間14,000人と言われていています。この数値は、交通事故死の2倍程度です。原因はさまざまですが、入浴にリスクがあることを示していると言えますね。

 

2)入浴の時間

適切な温度での入浴とともに、入浴の時間を考えることもエイジングケアにとって大切です。

 

長い時間お風呂や温泉に入っていると、指先がふやけた経験のある方も多いと思います。

そんな状態までお風呂に浸かっていると、角層に水分が入って膨潤した状態になっています。

つまり、角層が刺激に弱くなってしまっているのです。

そこにボディソープを付けて、タオルでこすると、必要な角質まではがれてしまいます。

これも、乾燥肌や敏感肌をもたらす原因になります。

 

したがって、お風呂や温泉への入浴時間は、少し汗をかいて体が温まったと感じる時間にとどめましょう。目安としては、39度なら20分程度、40度なら15分程度です。

もちろん、短い時間であっても、1日に頻回の入浴を繰り返すと同じことになってしまいます。

 

3)お風呂・温泉の成分

今ではさまざまな入浴剤が世の中にあふれています。

そんな中で、乾燥肌や敏感肌の方の入浴剤はどう考えれば良いでしょうか?

 

基本的には、顔用の化粧水や美容液などを選ぶ基準と同じように考えれば大きな失敗はありません。

 

・セラミドやスクワランなどの保湿効果の高い成分が入ったもの

・無香料や無着色、合成界面活性剤不使用のもの など

 

保湿をしっかりサポートするとともに、低刺激のものを選びましょう。

 

 

入浴に関するその他の注意点を挙げておきます。

 

・お風呂上りは、素早く保湿

お風呂上りのお肌は、皮脂が取れバリア機能が少し低下しています。また、熱と一緒にお肌表面の水分が蒸発する際に、肌内部の水分も一緒に蒸発します。つまり、乾燥しやすい状態なのです。

したがって、お風呂上りは、お肌を乾燥から守るため、すぐに保湿を行いましょう。

 

・刺激の強いボディ洗いは避ける

洗顔同様、ボディを洗う際も、優しく洗うことが大切です。ナイロンタオルなどの固い素材のもので、強く洗うことはご法度です。
ボディ洗いも、柔らかく良質なタオルで刺激の少ない洗浄を心掛けましょう。

 

 


3.敏感肌の方のための温泉の知識と活用法

 

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まず、温泉水は、大きくアルカリ性、中性、酸性の3つに分かれます。

これをpHで細かく区別すると、

酸性泉 pH3未満
弱酸性泉 pH3~6未満
中性泉 pH6~7.5未満
弱アルカリ性泉 pH7.5~8.5未満
アルカリ性泉 pH8.5以上

と5つに分けることができます。

 

酸性の温泉水は、硫黄の香りがする場合が多く、そのメリットとしては、

・殺菌作用があるため、ニキビなどの改善に有効な場合がある
・ピーリング効果でお肌の角層を溶かすことで、自然治癒力を高められる ことです。

 

一方、デメリットは、

・酸性の度合によっては、お肌に刺激を与える場合がある ことです。

 

アルカリ性の温泉水のメリットとしては、

・古い角質などを柔らかくするピーリング効果があるので、お肌がすべすべになったり、毛穴の汚れを落とせる場合がある ことです。

 

一方、デメリットとしては、

アルカリ性の度合によって、お肌がヒリヒリしたり、肌荒れを起こす場合がある ことです。

 

どんな温泉にも水以外にミネラルをはじめ何らかの成分が入っていて、それがメリットとデメリットの両方を持つことになります。

お肌が丈夫な方にとっては、デメリットは少ないかもしれませんが、敏感肌の方の場合は、注意が必要です。

 

そのポイントは、

①酸性、アルカリ性への偏りの強い温泉は避け、弱酸性、中性、弱アルカリ性の温泉を選ぶ
②お湯の温度は、38~39度くらいの温泉を選び、頻回の入浴、長時間の入浴は避ける
③温泉を出た後は、ぬるめのシャワーを浴びて過度に温泉成分お肌に残さない

などです。

 

温泉と聞けば、どんな温泉でも美肌に良いと思ってしまいがちですが、その成分や温度によっては、敏感肌の方は避けた方が良い場合があります。

温泉に対する知識を身に着けて、上手に活用しましょう。

 

 


4.まとめ

 

お風呂や温泉は、健康や美肌の源であり、エイジングケアにとっても大切です。しかし、それは健康状態をはじめ、お肌の質や状態にあっていることが大前提です。

とくに、乾燥肌や敏感肌の方にとっては、慎重に考えることが大切です。なぜなら、誤った入浴でお肌の状態が悪化してしまうからです。

ぜひ、お風呂や温泉に関する正しい入浴の知識を持ち、乾燥肌や敏感肌の改善につながるエイジングケアを行っていただければ幸いです。

 

 

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