老化に影響大の「オーラルフレイル」。危険性がある人は5割超え!

歯を大切にするオーラルフレイルを予防イメージ

歯や口のまわりで起こるささいな老化は、からだ全体の衰えにつながります。これを「オーラルフレイル」と呼び、超高齢化社会の現在注目されています。

今回、サンスターが歯・口まわりのケアなどに関して行った「オーラルフレイルに対する意識調査」の結果を紹介します。

老化に影響大の「オーラルフレイル」。危険性がある人は5割超え!の目次

1.体力・筋力低下をまねいて全身の老化につながる「オーラルフレイル」とは?

オーラルフレイルのイメージ

 

「オーラルフレイル」という言葉を聞いたことはありますか?

もしかしたら、高齢者の健康や介護関連の話題で聞いたことがある人もいるかもしれません。

英語で「オーラル (oral)」は「口腔の」、「フレイル (frail)」は「虚弱」を意味します。この2つの単語を掛け合わせて「オーラルフレイル」、つまり『口を介したからだの衰え』のことを指します。

 

オーラルフレイルとは、滑舌の低下、食べこぼしや飲食時の“むせ”といった、ささいな口の衰えをきっかけに、口腔機能が低下して、「うまくかめない、咀嚼ができない」など食べる機能の障害へと進みます。
こうなると食事量や食欲が減少して、栄養の摂取も少なくなるため、体力や筋力低下を招き、全身の衰えにつながるという概念で、東京大学高齢社会総合研究機構の辻哲夫氏、飯島勝矢氏らによる大規模健康調査(縦断追跡コホート研究)などによって示されました。

 

2024年には人口の5割以上が50歳以上となり、また2025年には約800万人いる団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となると予測されており、日本の超高齢社会の問題は深刻化する一方です。

オーラルケアのリーディングカンパニーであるサンスターグループは、健康寿命の延伸に貢献することを目指して「サンスター オーラルフレイルケア プロジェクト」を実施しています。今回、その一環として、成人の男女600名を対象に行った「オーラルフレイルに対する意識調査」の結果をご紹介します。

 

この「オーラルフレイル」は、老化における重要な早期のサインとされていますので、定期的な歯科検診を受けて、歯と口のトラブルを早期に見つけることが、アンチエイジングにもつながるといえます。

 

【調査概要】
調査テーマ:オーラルフレイルに対する意識調査
対象エリア:全国
対象者:20歳以上の男女 600人(有効回答数) ※5歳刻み/各50名で均等に割付
調査期間 :2019年11月16日~11月18日
調査方法:インターネット調査

 

【参考】

日本歯科医師会「オーラルフレイルについて」
http://www.jda.or.jp/enlightenment/oral/about.html

日本歯科医師会歯科「診療におけるオーラルフレイル対応マニュアル 2019年版」
https://www.jda.or.jp/dentist/oral_flail/pdf/manual_all.pdf

サンスター オーラルフレイルケアに関する情報サイト
https://jp.sunstar.com/oral-frail/

 


2.2人に1人が「オーラルフレイルの危険性あり・危険性が高い」

オーラルフレイルの可能性がある人の割合

 

オーラルフレイルの問題がどの程度の人に影響を与えているかをチェックリストを用いて調べたところ、 「オーラルフレイルの危険性あり」の人は22.0%、「オーラルフレイルの危険性が高い」人は30.8%と、5割以上の人がオーラルフレイルの危険に晒されていることがわかりました。

 

<オーラルフレイルのチェックリスト>

オーラルフレイルのチェックリスト

 

年代別では、65歳以上で「オーラルフレイルの危険性あり」が18.0%、「オーラルフレイルの危険性が高い」が38.0%と、危険性が高い人が予備軍を上回る結果でした。

一方、64歳以下だと「オーラルフレイルの危険性あり」が23.3%、「オーラルフレイルの危険性が高い」が28.4%と、予備軍の割合が多くなっています。

年代別のオーラルフレイルの割合

 


3.軽微な口の機能低下がみられるのは、65歳以上で5人に1人

口腔内チェックを受ける人

 

オーラルフレイルリスクチェックの詳細な結果をご紹介します。

まず65歳以上の人について、「義歯(入れ歯)を使用している」の割合が43.3%でした。また、具体的なオーラルフレイルの症状である「口の乾きが気になる」「さきいか・たくあんくらいの硬さのものが噛めない」などの項目は、5人に1人以上が該当していることがわかりました。

それにもかかわらず、歯科を年1回程度受診している割合は28.0%にとどまっており、多くの人が定期的なケアを受けていない実態が浮き彫りとなっています。

オーラルフレイルのリスクチェック詳細

 

64歳以下の人の結果を見ると、65歳以上の人に比べて「歯をみがく頻度は1日に2回未満」は10%、「歯科医院の受診は1年に1回未満」のは24%も高い結果となり、統計的に有意差がありました(p<0.05)。
このような結果が、64歳以下の人でも、「オーラルフレイルの危険性あり・危険性が高い」をあわせて5割超えにつながっているものと思われ、習慣的な口腔ケアや意識の改善をうながすことで、オーラルフレイルの予防につながることが示唆されます。

オーラルフレイルのチェックリスト結果の詳細

 


4.「オーラルフレイルの危険性あり・危険性が高い人は、食習慣やコミュニケーション量に問題あり

柔らかい食べ物を食べがち

 

「オーラルフレイルの危険性あり・危険性が高い」人の生活習慣をみてみると、特に「忙しい時など早食いをしてしまう」(51.8%)、「普段硬いものをあまり食べない」(36.6%)と食生活に関する問題でスコアが高く、また、どちらも「オーラルフレイルの危険性が低い」人に比べて10%程度高く、統計的に有意差がありました(p<0.05)。

また、「人とほとんど話さない日が週に1日以上ある」(36.6%)でも約10%程度有意に高く(p<0.05)、食事以外で口を使う機会が少ない可能性があることが明らかになりました。

オーラルフレイルの人の生活習慣

 


5.「オーラルフレイルの危険性あり・危険性が高い」人は、食べたいものを我慢している

食べたいものを我慢する人

 

「オーラルフレイルの危険性あり・危険性が高い」人では、食べたいものを我慢している割合が19.5%と、危険性が低い人の割合(7.1%)に比べて2.7倍も高いことがわかりました(p<0.05)。

 

オーラルフレイルの人で食べたいものを我慢している人の割合

 

食べたいものを我慢している理由を確認すると、もっとも多かったのが「歯の間に物が詰まる」(46.3%)で、ついで「歯茎に痛み・出血などの不安がある」(26.8%)、「噛む力が弱い」(25.6%)と続きます。

オーラルフレイルの人が食べたいものを我慢する理由

 


6.編集後記

何でも自分の歯でかんで食べることをめざして、80歳で20本以上の歯を保ちましょうという「8020運動」がありますが、わたし自身食べることが好きですし、自分の歯と義歯では味が違うと聞くので、頑張ってなるべく歯を残そうと思って、歯科検診だけは定期的に受けています。

 

でも、こういう「オーラルフレイル」の悩みや現状を知ると、全身の健康を維持するためにも、自分の歯や口を健康に保つことが重要なのだと改めて認識しました。

 

口の周り皮膚肌老化であるたるみしわ肌悩みには、口の周りのシワほうれい線マリオネットライン下あごのシワなどがあります。これらは見た目で実感できます。だから、少しでも若々しくみえるよう、エイジングケア化粧品を使って美肌になるよう頑張っています。

 

でも、口の中や機能の老化については、ちょっと最近食べ物をこぼすことが多くなったな、というのには気づいていたのですが、単に「歳を取ったから」としか捉えていなくて、特に気にしていませんでした。

こうしたちょっとした初期症状を見逃さないのが大切なわけですね。

日頃から自分の状態や家族の状態に目配りできればいいのですが、初期症状は気づきにくいとも言われているので、食事をよく噛んで食べて、正しい歯磨きを毎日しっかりとして、口の中のケアを日頃から怠らないようにしなくては・・・。

 

よく噛んで食べれば、唾液の分泌で口内フローラが整い、虫歯や歯周病、口臭予防にもつながりますし、食べたものの消化・吸収もよくなるので、腸内環境も整って、肌荒れを起こす便秘の予防や解消にも役立ちます。

 

サンスターが2019年に行った消費者調査によると、このオーラルフレイルを認知している人は、まだ11%だそうです。
でも、このオーラルフレイルは、ケアをすることで予防ができる老化現象です。

一人でも多くの方に、アンチエイジングの一環としての「オーラルフレイル」という概念と現状をお伝えしたく、今回、この話題を取り上げました。

 

(執筆:エイジングケアアカデミー編集部 やすだともよ

 

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