EGF(ヒトオリゴペプチド-1)の化粧品としての効果と安全性

EGF(ヒトオリゴペプチド-1)化粧品の例

EGFとは、Epidermal Growth Factorの略で、日本語では「上皮成長因子」と呼びます。

53個のアミノ酸からなるたんぱく質の一種です。

化粧品では、ヒトオリゴペプチド-1というエイジングケア化粧品成分として注目されています。

この記事では、EGFの特徴や効果、安全性についてご紹介します。また、EGF配合化粧品の選び方についてもご紹介します。

コラーゲンのエイジングケアとアンチエイジングにおける役割の目次

1 .EGFを利用したエイジングケアに興味がある方へ

EGFを利用したエイジングケアを試す女性

EGFは、人間の体にあるEpidermal Growth Factorの略で、日本語では「上皮成長因子」または「細胞再生因子」と呼ばれます。

EGFは、53個のアミノ酸からなるたんぱく質(ポリペプチド)の一種で、唾液や母乳の中、皮膚の表面にあります。

肌ではターンオーバーを整え、キメの細かい透明感のあるお肌に導く役割をします。

また、細胞の活性化をサポートすることで肌の老化を防ぎます。

つまり、EGFは美肌をキープする上で大切な成分なのです。

そのため、アンチエイジングやエイジングケアに興味のある女性から注目されている成分です。

日本では、2005年には化粧品の成分として認められ、「ヒト遺伝子組換オリゴペプチド-1」(ヒトオリゴペプチド-1(旧称))としてエイジングケア化粧品に配合されるようになりました。

この記事では、EGFとは何か、化粧品成分としての効果や安全性、美容医療でのはたらきや特徴などをご紹介します。また、EGF化粧品の選び方やどんな化粧品に配合されるかについてもご紹介します。

「EGFって何?」

「どんな効果やはたらきがあるの?」

「EGFはどんな化粧品に配合されるの?」

「安全性は?副作用の心配はないの?」

「EGFは化粧品や美容医療でどのような効果があるの?」

などが気になる方は、ぜひ、続きをチェックしてくださいね。

<この記事の大切なポイント>
  • EGFとは、1962年に発見された「上皮成長因子」と呼ばれるたんぱく質です。発見者であるアメリカの生物学者スタンレー・コーエン博士は、EGF関連の研究でノーベル生理学・医学賞を受賞しています。
  • EGFは、肌では主に表皮のサポートをする成分です。表皮細胞の活性化やターンオーバーの正常化をサポートします。
  • EGFは、化粧品の全成分表示では、「ヒト遺伝子組換オリゴペプチド-1」(ヒトオリゴペプチド-1(旧称))と記載されます。保湿効果と細胞賦活作用があります。ただし、あくまで化粧品成分なので作用は緩やかです。
  • EGFは刺激性もなく、アレルギーなどの報告もない安全な成分です。だから、基本的にはどんな肌質でも使えます。
  • EGFは、最近ではエイジングケア化粧品をはじめ、さまざまなスキンケアアイテムに配合されています。
  • EGF配合化粧品は、NPO法人日本EGF協会による配合基準値のガイドラインが規定されています。基準値を守った化粧品を選ぶことがポイントです。
  • EGFは、美容医療でも培養上清治療やエレクトロポレーションEGF美肌導入などで使われています。美容医療を受ける際は、信頼できる美容クリニックを見つけましょう。

2.EGFとは?

EGFとは何かを考える女性

1)EGFの歴史

EGFは、1962年にネズミの顎下腺からの抽出に成功することで発見されました。

発見者であるアメリカの生物学者スタンレー・コーエン博士は、EGFが肌の再生などの治療に役立つことを解明した研究などで、1986年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。

ここで注意したいのは、EGFがノーベル賞を受賞したのではなく、スタンリー・コーエン博士がその研究で受賞したことです。

ときどき、EGFが「ノーベル賞受賞成分である化粧品」として紹介されることがありますが、これは誤りです。

ところで、EGFは発見された当初は抽出が難しく、非常に高価な成分でした。

そのため、火傷を負った皮膚の再生や粘膜の治療など、医療分野で使用されることがほとんどでした。

しかし、遺伝子工学の発展に伴って、現在では比較的容易に産生や抽出ができるようになっています。

その結果、美容外科や化粧品成分として普及するようになったのです。

それでもまだEGFは高価なエイジングケア化粧品成分です。

日本では2005年に厚生労働省が化粧品への配合を認め、多くの化粧品に用いられるようになりました。

2)EGFのはたらきや効果

EGFのイメージ

EGFは、主に表皮のサポートをする成分です。

お肌の表皮はターンオーバーで生まれ変わっています。

「表皮」は一番下から「基底(きてい)層」「有棘(ゆうきょく)層」「顆粒(かりゅう)層」「角層(角質層)」の4層構造です。

一番下にある「基底層」でつくられた新しい細胞が、徐々に角層まで押し上げられていき、バリア機能を果たした後は垢となってはがれ落ちる一連の流れをターンオーバーと言います。

ターンオーバーのサイクルは年齢や個人差によって変化しますが、一般的に20代なら28日、30~40歳代では約45日程度です。

しかし、年齢以外でも不規則な生活や、紫外線などの影響でターンオーバーのサイクルが乱れてしまう場合があります。

ターンオーバーが正常にはたらかないと、角質肥厚乾燥肌など、さまざまな肌トラブルが生じ、見た目にも影響してしまうのです。

そんなターンオーバーをサポートするのがEGFです。

EGFは肌の表面などにあるEGF受容体と結びついて、新陳代謝を活発化させターンオーバー周期の正常化を促す作用があります。

そのため、乾燥肌などの肌悩みの予防やシミ、ニキビ跡、メラニン色素の沈着を防ぐ効果が期待できます。

また、傷の治りを早める効果があり、火傷による皮膚移植などの分野でも役立てられている成分です。

しかし、EGFの分泌量は加齢とともに減少し、50歳以上の男性は3分の1、女性では10分の1にまで減少することが確認されています。

3)EGFとFGF

EGFとFGFの違いを考える女性

EGFと同じ成長因子の1つにFGFがあります。

FGFは、Fibroblast Growth Factorの略で、日本語では「線維芽細胞増殖因子」と呼びます。

FGFはEGFと同様にたんぱく質です。

しかし、そのはたらきは異なります。

FGFは、線維芽細胞にはたらきかけ、真皮コラーゲンエラスチンなどの生成を促進します。

その結果、顔のたるみが原因のほうれい線しわを改善します。

エイジングケア化粧品成分としては、ヒトオリゴペプチド-13やヒトオリゴペプチド-5があります。

また、アセチルデカペプチド-3は、FGFに近いはたらきをする成分です。


3.EGFの化粧品成分としての効果と安全性

安全性のイメージ

1)EGFの化粧品としての基本

EGFは、化粧品の全成分表示では、「ヒト遺伝子組換オリゴペプチド-1」(ヒトオリゴペプチド-1(旧称))と記載される細胞賦活成分の1つです。

現在、化粧品で使用されているヒトオリゴペプチド-1のほとんどは遺伝子工学でつくられたh-EGFです。

アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン酸、ヒスチジン、ロイシン、プロリンセリン及びチロシンで構成される53個のアミノ酸が結合した成分です。

h-EGFには、表皮の細胞を賦活させるはたらきや保湿効果があります。

また、h-EGFとヒアルロン酸を併用すると相乗効果があります。

日本EGF協会によると、化粧品に配合する際のEGFの基準濃度は0.00001%となっています。

これがEGFの推奨濃度であり、効果が発揮できる濃度です。

なお、EGFには、血流の改善、血管の修復、コラーゲンの蓄積促進のなどのはたらきもあります。

だから、化粧品以外の医療分野でも火傷による皮膚移植、角膜切開による傷の回復促進を目的として使用されています。

2)EGFの化粧品成分としての効果

①表皮の細胞の正常化や活性化

表皮細胞にトラブルが生じていると大人ニキビや吹き出物などが生じます。

また、乾燥による小じわなどが目立つことも。

EGFは、新陳代謝を活発化させ、表皮の細胞の活性化を促します。

そのため、表皮細胞が正常にはたらくようになります。

その結果、肌トラブルを抑制する効果が期待できるのです。

また、肌老化を予防して肌のハリツヤをキープします。

②ターンオーバーの活性化

ターンオーバーの乱れや保湿能力の低下は、さまざまな肌トラブルの根源となります。

EGFにはターンオーバーの活性化を促す作用があります。

そのため、ターンオーバーの乱れによる色素沈着やくすみの改善に期待ができます。

③美肌効果

EGFの細胞賦活作用や表皮細胞の活性化のはたらきには、さまざまな美肌効果があります。

例えば、毛穴の黒ずみいちご鼻を改善します。

他にも乾燥によるしわやほうれい線などの予防が期待できます。

3)EGF化粧品の効果の限界

化粧品を実験している様子

体の中にあるEGFはお肌の若々しさを保つ上で大切です。そんなEGFはエイジングとともに減少します。それを補う方法の1つがEGF配合化粧品です。

しかし、化粧品に期待できる効果は緩やかであり限界があります。

深いほうれい線を消すなど、たるみを改善することまでは期待できません。

化粧品成分としてのEGFには嬉しい効果がありますが、あくまで緩徐なはたらきであることを理解しておきましょう。

4)化粧品成分としてのEGFの安全性

EGFは、その受容体に結びつくことで効果を発揮します。

受容体には自動調節機能が備わっているので、もし化粧品などを塗りすぎても不必要な分裂や増殖を促すことがなく、副作用の心配はほとんどないと考えられます。

実際、日本EGF協会の公開資料によると、毒性や刺激性はなく、アレルゲンとしての報告もありません。

そのため、基本的に安全性の高い成分であると考えられます。

したがって、普通肌脂性肌はもちろん、混合肌乾燥肌敏感肌インナードライ肌肌質の方でも使うことが可能です。

しかし、どんな成分であっても誰にでも安全とは言えません。

だから、肌荒れや赤み、かゆみなどを感じる可能性を100%否定することはできません。

アトピー性皮膚炎があるなど肌が弱い方は、パッチテストをすることがおすすめです。

5)EGFが配合される化粧品は?

今やEGFは、エイジングケア化粧水エイジングケア美容液、まつ毛美容液などのエイジングケア化粧品だけでなく、さまざまなスキンケアアイテムに配合されます。

具体的には、クレンジングミルクやクレンジングジェルなどのクレンジング料、洗顔フォームや洗顔パウダーなどの洗顔料保湿化粧水保湿美容液乳液保湿クリームフェイスマスクオールインワン化粧品、口紅など唇ケアのアイテム、頭皮ケアのアイテム、デコルテケアのアイテム、ボディマッサージやフェイスマッサージ用のクリームなどに使われます。

さらに、日焼け止めや化粧下地、パウダーファンデーション、リキッドファンデーションなどメイクのアイテムにも使われます。


5.EGF配合化粧品の選び方

EGF配合化粧品の例

エイジングケアやスキンケアのためのEGF配合化粧品の選び方として5つのポイントがあります。

1)そもそもEGFが配合されているかどうかチェックする

EGFの表示名称は、「ヒト遺伝子組換オリゴペプチド-1」また「ヒトオリゴペプチド-1」です。

購入前に全成分表示をチェックして、EGFがキチンと配合されているかどうか確認しましょう。

中には、EGF配合のように謳っていながら、実はEGFに似た効果が得られる成分しか配合されていないケースもあります。

化粧品は、キャリーオーバー成分を除き配合されている全ての成分を記載することが定められています。

自分の目で全成分を確かめることがポイントです。

もしよくわからない場合は、購入前にメーカーに確認することも一つの方法です。

2)EGFの配合濃度をチェック

NPO法人日本EGF協会では、EGF配合基準値のガイドラインとして「商品1ml(g)あたり0.1μg以上を配合すること」、つまり、配合濃度が0.00001%と定めています。

この基準値を下回った場合は、EGF配合化粧品とは言えません。

基準値を満たしている化粧品には、EGF協会からの認定シールなどが貼られていますので、参考にしましょう。

3)ドクター監修商品か?

最近では、ドクターが監修しているエイジングケア化粧品も増えてきました。

基本的に、ドクター監修のコスメは、科学的根拠がしっかりしている美容成分を配合していることが多いので、信頼できる可能性が高いと言えます。

どのEGF配合化粧品を選べばよいのか迷った時は、ドクター監修商品かどうかチェックして見る手法も有効です。

4)容量の大きすぎるEGF配合化粧品は避ける

化粧品で容量が大きい場合、使用回数が増えて自然と空気や雑菌に触れる回数が多くなります。

だから、EGF化粧品をはじめエイジングケア化粧品で大容量のものは避けることが無難な選択です。

1ヶ月程度から2ヶ月程度で使いきれる容量のEGF化粧品を選ぶことをおすすめします。

5)EGF配合化粧品の提供企業

EGF配合化粧品提供企業の信頼性も大切です。

企業の情報提供のあり方、通信販売の場合なら無料サンプルやトライアルセットの有無、返品や返金の保証、コールセンターのコミュニケーションの質や姿勢なども含めて検討しましょう。


6.EGFと美容医療

美容医療の施術を受ける女性

1)EGFと美容医療

①培養上清治療

EGFが役立てられた美容医療として「培養上清治療」があります。

培養上清治療とは、培養上清液を用いた治療のことです。

さまざまな細胞に分化する特殊な細胞として幹細胞があります。

実はこの幹細胞は、特殊な培養液で培養する際に多くの成長因子、免疫調整因子、抗炎症性因子、神経再生因子などを分泌することが判明しているのです。

その培養液の細胞成分を取り除いた液体が培養上清液。

培養上清液に含まれる300種類以上の成分の一つとしてEGFも挙げられています。

培養上清液には、シワやたるみを改善する美容作用や抗炎症作用、発毛育成作用など、さまざまな効果が期待できます。

そのため、注目の再生美容治療の一つとして、高い関心が寄せられています。

②エレクトロポレーションEGF美肌導入

針を使わずに肌の奥の細胞内部へEGFを届ける美容医療が、エレクトロポレーションEGF美肌導入です。

これは、エレクトロポレーション法(無痛導入法)を用いた適切な電気刺激によるEGF導入法です。

この施術の最も大きなメリットは、無針・無痛であることです。

また、EGFを気になるターゲット部位の肌の奥に作用させることができることもメリットです。

的確にEGFを肌の奥に届けることで、エイジングが気になる肌のハリやツヤを取り戻します。

2)EGFを使う美容クリニックの選び方

EGFを使った美容医療を行っている美容クリニックも増えています。

美容のために培養上清治療やエレクトロポーションEGF美肌導入を行いたい方は、それらの施術を行っている美容クリニックで説明を聞くことをおすすめします。

美容治療は、信頼できるクリニックを選ぶことがポイントです。

どのような施術を行っているのかを含めて、丁寧かつ科学的根拠のある説明を行ってくれるクリニックを選ぶことが大切です。

効果やメリットの他に、費用やリスクなどもキチンと確認しましょう。

EGFによる美容医療をはじめ、どんな治療法でもリスクがゼロということは残念ながらありません。

デメリットも理解した上で、美容治療を受けるかどうかを選択しましょう。

美容クリニックや美容皮膚科の選び方は、「美容看護師から見たよい美容皮膚科の選び方のコツ」を参考にしてください。

EGFを使った美容クリニック施設検索は、こちら。

美容クリニック施設検索


7.まとめ

EGF(ヒトオリゴペプチド-1)の化粧品としての効果と安全性のまとめ

EGFとは何か、その化粧品成分としての特徴や効果、安全性、また美容医療におけるはたらなどをご紹介しました。

また、EGF配合化粧品の選び方についてもご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

EGFはアンチエイジングやエイジングケアにとって魅力的な成分です。

しかしながら、エイジングケア化粧品ではもともと体にあるEGFと同じはたらきまではできません。

そんなEGFを正しく理解して、アンチエイジングやエイジングケアに取り組んでいただければ幸いです。

関連記事

FGF(Fibroblast Growth Factor=線維芽細胞増殖因子)とは?特徴とはたらき

続きを読む

コレステロールの化粧品成分としての効果と安全性

続きを読む

アセチルデカペプチド-3で肌のハリをキープするエイジングケア

続きを読む

レスベラトロールは肌のエイジングケアに期待の化粧品成分

続きを読む

エイジングケア化粧品成分とは?種類・特徴と役割を考える

続きを読む


nahlsエイジングケアアカデミーを訪れていただき、ありがとうございます。

nahlsエイジングケアアカデミーでは啓発的な内容が中心ですが、
ナールスコムでは、ナールスブランドの製品情報だけでなく、
お客様にご参加いただいた座談会や
スキンケア・エイジングケアのお役に立つコンテンツが満載です。

きっと、あなたにとって、必要な情報が見つかると思います。
下記から、どうぞ。

ナールスゲン配合エイジングケア化粧品なら「ナールスコム」