後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)は、シミとも考えられますが、医学的にはアザの一種です。
頬やこめかみ、まぶたなどに左右ともに発生します。
この記事では、後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)とは何か、また、原因と治療法をご紹介します。
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読みたいところから読める目次
1.後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)が気になるあなたへ
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)とは、Acquired Dermal Melanocytosisの略称で、対称性真皮メラノサイトーシスと呼ばれることもあります。
また、かつては遅発性太田母斑様色素班とも呼ばれていました。
ADMは、医学的にはシミではなくアザで、両側の頬やこめかみ、まぶたなどに発生します。
一般的なシミは、表皮の中にメラニンが溜まるのに対し、ADMでは真皮の中にメラニンが溜まる特異的なタイプのものです。
正しいスキンケアやエイジングケアのためには、こうした皮膚の病気に対する理解も大切です。
そこで、この記事では、後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)とは何か、症状、また、原因と治療法をご紹介します。
- 後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)は、シミのように見えますが、医学的にはアザです。真皮にメラニンが溜まって直径1~3 mm程度のシミのようなアザが目立ちます。
- ADMは、額の両側やこめかみ、まぶた、鼻の穴付近などに現れます。左右対称に現れることが多いのが特徴で、表皮に近いものから、褐色→灰色→青色と色が変化して見えます。
- ADMの原因は明確になっていません。遺伝や紫外線、ホルモンバランスの乱れが深く関わっていると考えられています。
- ADMを予防する確実な方法はありませんが、日焼け止めなどで紫外線対策することで、肌の過剰なメラニンをつくらせないことが大切です。
- ADMの治療法はレーザーを使います。Qスイッチレーザーとルビーフラクショナルレーザーを使う方法があります。
2.ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)とは?
額の両側や頬骨部にいくつかまとまって出現する直径1~3 mm程度のシミのようなアザです。
また、こめかみ、まぶた、鼻の穴付近にも見られることがあります。
左右対称に現れることが多いのが特徴です。
また、表皮に近いものから、褐色→灰色→青色と色が変化して見えることも大きな特徴です。
男性には現れることはほとんどなく、女性だけに目立ちます。
早い場合は思春期に現れますが、多いのは20代~30代で日本人や中国人に多いとされています。
( 参考:あたらしい皮膚科学第3版 清水博 )
肝斑はADMと似ていますが、まぶたに現れることはありません。
ただし、まれにADMと同時に現れることがあります。
ADMは、かつては太田母斑の1つと考えられていましたが、今では別の病気と考えられています。
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3.ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)の原因
残念ながら、ADMの原因は明確になっていません。
遺伝や紫外線、ホルモンバランスの乱れが深く関わっていると考えられています。
これらの影響で、老人性色素班やソバカスとは異なり、メラノサイトのない真皮層にメラニン色素が溜まります。
原因が明確でないため、確実にADMを予防することはできませんが、日焼け止めをはじめとする紫外線対策でメラニンを過剰につくらせないことが予防法の1つです。
4.後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)の治療法
1)QスイッチレーザーによるADM治療
ADMは真皮の疾患なので通常のシミ治療より難しく、肌の深くまで照射できる Qスイッチレーザーを使う治療が選択肢の1つです。
ただし、1回のみの照射で治療できることはまれで、通常、複数回の照射が必要です。
Qスイッチレーザーを使うとお肌の回復を促すために、テープやガーゼなどによる保護が必要になります。
ダウンタイムが長くQスイッチレーザーは2~3か月に1回の照射で治療を継続することになります。
また、Qスイッチレーザーでの通常出力での照射は、肝斑の症状を悪化させるリスクがあります。
そのため、ADMと肝斑を併発している場合は、肝斑の治療を優先して行ったあとに、QスイッチレーザーでADMの治療を行います。
2)ルビーフラクショナルレーザーによるADM治療
ADM治療の新たな選択肢として、ルビーフラクショナルレーザーが登場しています。
ルビーフラクショナルレーザーのメリットは、レーザーを分割照射することで、肌へのダメージを軽減できることです。
そのため、照射後にガーゼなどを使用しなくても、炎症性色素沈着のリスクを小さくできることです。
一方、治療回数は増加することがデメリットです。
しかし、ダウンタイムが短いことから、月1回ペースで治療が行えるため、Qスイッチレーザー治療よりも短い期間で終えることが期待できます。
さらに、ルビーフラクショナルレーザーでは、全体照射ができるため、ADM以外のシミも並行して治療が可能です。
そのため、最近ではルビーフラクショナルレーザーを使うクリニックが増えつつあります。
なお、ルビーフラクショナルレーザーは、フラクショナルQスイッチルビーレーザー、ルビートーニングともいいます。
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5.まとめ
後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)とは何か、また、症状や原因、治療法をご紹介しました。
いかがでしたか?
ADMは、シミのように見えますが、真皮でメラニンが溜まった状態です。だから、医学的にはアザなのです。
そんなADMは、皮膚科や美容皮膚科などでの治療が必要な病気です。
正しいスキンケアやエイジングケアのために、ADMについての知識を身につけていただければ幸いです。
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