冷え性はエイジングケア世代にとってつらい悩み。
でも、食べ物で予防や改善をすれば、血行がよくなって健康や美肌になることができます。
今回は、美容情報サイト「キレイナビ」代表で美容ライターの飯塚美香さんに、からだを温める食べ物で冷えを予防・改善する対策をご紹介いただきます。
管理栄養士松岡幸代先生
◆栄養マネージメント
◆オフィス Crecer(クレセール)
◆管理栄養士
◆ヘルスコーチジャパン認定コーチ 産業カウンセラー
京都医療センター臨床研究センター予防医学研究室 研究員として15年肥満、代謝の研究に従事し、生活習慣病予防・糖尿病の重症化予防に現在も力を入れています。
「食べることは生きる事!」食を通して健康で若々しいカラダづくりのサポートをさせていただきます。
読みたいところから読める目次
1.からだを温める食べ物で冷え性の対策を考えたいあなたへ
冷え性に悩む女性はエイジングケア世代でもたくさんいます。
からだが冷えると血行が悪くなり、健康やお肌によくありません。
顔冷えやむくみ、くすみの原因にもなって美肌からも遠ざかってしまいます。
でも、食べ物を上手に選べば冷えを予防したり、改善することも可能です。
その上で、エイジングケア化粧品などで保湿をしっかりと行えば、エイジレスな美肌がキープできるのです。
今回は、美容ライターで美容情報サイト「キレイナビ」代表でもある飯塚美香さんに、からだを温める食べ物で冷えを予防・改善する対策をご紹介いただきます。
「冷え性がつらい!からだを温めるおすすめの食べ物は?」
「冷えを予防・改善する食べ物の選び方は?」
「からだを冷やす食べ物も教えて!」
などが気になる方は、ぜひ、続きをチェックしてくださいね。
<飯塚美香さんプロフィール>
有限会社アイアール代表取締役。美容情報サイト「キレイナビ」を運営する他、JPMパーソナルメイクアドバイザー、日本ダイエット健康協会認定インストラクター、コスメコンシェルジュ、美容薬学、薬膳マイスター、スキンケアマイスター、アロマテラピー講師などの資格を生かし、全国各地でセミナー・イベントを開催。
また、サプリメントプロデュース、雑誌やWEBでの美容コラム執筆、美容関連サイトの監修、通販番組出演など美容家としても活動中。
パーソナルビューティーコンサルタントとして、美容・健康の悩み解決をサポートする活動もスタート。
<保有資格>
- JPMパーソナルメイクアドバイザー
- 日本ダイエット健康協会認定インストラクター
- 日本化粧品協会認定コスメコンシェルジュ
- 日本コスメティック協会認定スキンケアマイスター
- AEAJ認定アロマテラピーアドバイザー
- 美容薬学検定1級取得
国際薬膳食育師3級取得(薬膳マイスター)
2.冷え性の症状と原因は?
特に女性に多い印象がある冷え性。
冷え性とは、具体的にどのような状態なのか見ていくことにしましょう。
1)冷え性とは?
冷え性とは、手足の先など身体のどこかが冷えてしまう状態のことをいいます。
冷え性は男性よりも女性に多く、女性の半数以上が冷えを感じていると言われています。
気温が低い場所にいるから手足が冷たくなる・・・というのは誰にでも起こりうることです。
しかし冷え性の方の場合、気温がさほど低くなく、他の人が寒さを感じないような状況でも手足が冷たくなってしまったり、いくら温めても温かくならなかったりということも少なくありません。
一般的には、冷え性だからといって必ずしも低体温だとは限らず、体温は正常でも、手足など身体のどこかに冷えを感じてしまうという方もいるようです。
2)冷え性の原因は?
では、冷え性の原因はどのようなところにあるのでしょうか。
主な原因は、次の4つです。
①栄養の不足や偏り
1つ目の原因としては、栄養の不足や栄養バランスの偏りなどが挙げられます。
食べ物に含まれる栄養素はからだの熱をつくる役割も果たすため、栄養が不足したりバランスが崩れていたりすると、十分な熱をつくることができず、それが冷え性の原因となることもあります。
②筋肉量の少なさ
筋肉は熱をつくるはたらきもしているため、筋肉量の少ない女性はどうしても冷えに悩まされやすいと言われています。
男性よりも女性に冷え性が多いのは、このためなのですね。
③自律神経の乱れ
室内と室外の気温差やストレスなどが原因で自律神経が乱れると、血流が悪くなり冷え性が起こる原因となることも。
自律神経が乱れると女性ホルモンのバランスも乱れてしまいます。
④貧血
貧血で血中のヘモグロビンが少なくなると、酸素がからだの隅々まで運ばれにくくなってしまいます。
それによって血行不良などが起こり、冷え性の原因となります。
3)冷え性のからだや肌への影響
①冷えのからだへの影響
冷え症はただ手足などが冷えて辛いというだけではなく、頭痛や頭重、むくみ、生理痛、
下痢、月経不順、不眠、肩こりなどの不調が起こりやすくなります。
さらに、内臓のはたらきが悪化することで、免疫力が低下します。その結果、風邪やアレルギー性鼻炎、膀胱炎などの感染症などにもかかりやすくなるのです。
②冷えのお肌への影響
冷えは美容やエイジングケアにとっても大敵です。
乾燥肌や肌荒れなどの肌悩みを引き起こすだけでなく、手荒れ、女性の薄毛や抜け毛、白髪の原因にもなります。
3.冷えを防ぐ!からだを温める食べ物の見分け方
先ほどもお話しましたが、栄養不足や栄養の偏りなども冷えの原因の一つになっています。
ですから、バランスのよい食事を心掛けることが大事なのですね。
そして、冷えを防ぐためには「からだを温める食べ物」を摂ることが大事。
からだを温める食べ物には、次の特徴があります。
- 土の中で育つ根菜
- 冬が旬の食べ物
- 寒い地域で採れる食べ物
- 水分が少ない食べ物
からだを温める食べ物をひとつひとつ覚えるのは大変ですが、これらのような特徴を持つ食べ物がからだを温めるだと覚えておくと簡単に見分けられそうですね。
また、からだを温めてくれる食べ物は赤やオレンジ、黄色、黒などの食べ物が多いので、これも見分ける際の目安になりそうですね。
4.おすすめのからだを温める食べ物
からだを温める食べ物の特徴が分かったところで、今度は具体的にどんな食材がからだを温めてくれるのか見ていきましょう。
1)野菜類
①ショウガ
からだが温まる食べ物といえばショウガを思い浮かべるという方も多いのではないでしょうか。
ショウガはショウガ科の植物で、古くから薬効のある食材として親しまれてきました。
ショウガに含まれる辛み成分ジンゲロールには、血管を拡張するはたらきや殺菌作用があると言われています。
そのため血行がよくなり、冷えの改善に効果が期待できます。
ジンゲロールは加熱するとショウガオールという成分に変化。
このショウガオールは熱をつくるはたらきをするため、からだをぽかぽかと温めてくれます。
冷え性の改善、予防のためにショウガを食べるなら、加熱や乾燥したものを食べると効果が高いでしょう。
ジンゲロールやショウガオールには抗酸化作用も期待できるため、美容にも効果が。エイジングケア世代の美肌のためには嬉しい食材と言えそうですね。
【ショウガの保存方法として】
薬味として生姜を使う場合は、すりおろして保存するのもおすすめです。平たく伸ばすか棒状にした生姜のすりおろしをラップで包んで冷凍すれば、必要な量だけ簡単に折って使えます。
あらかじめ使う分ごとに小分けにして、ラップで包んでおくのも良いでしょう。
【人参の保存食としてオススメ】
人参を千切りにして、酢・砂糖・オリーブオイル・塩・胡椒などの調味料と合えて、お好みでくるみやレーズンを入れる人参ラテは、朝食のパン食やお弁当のおかずに、オススメです。
②ニンジン
人参はセリ科の根菜。β-カロテンが豊富なため、抗酸化作用や、免疫力を高める効果、血管を若々しく保つ効果などが期待できます。
美容にも欠かせない野菜と言えそうですね。
また、にんじんに含まれるクマリンには、血流をよくする効果が。それにより、冷え予防やむくみ改善などに効果が期待できるでしょう。
③カボチャ
かぼちゃは夏に収穫のピークを迎えますが、貯蔵することで甘味が増すため、秋から冬にかけて食べ頃となるからだを温める野菜です。
かぼちゃには毛細血管を拡張する働きをするビタミンEが豊富に含まれるため、血流をよくして冷えを防ぐ効果が期待できます。
さらに、ビタミンCやβ-カロテンも豊富なため、抗酸化作用も期待できるでしょう。
他にもネギ、山芋、ニラ、ニンニク、山椒、カブなどもからだを温める食べ物です。
【かぼちゃの冷凍保存】
食べきれない時は、コロコロに切り冷凍保存しておくと食べたい時に調味料をいれてレンジで10~15分で煮物が出来上がります。
2)肉・魚類
①羊肉
羊肉には鉄分やビタミンB群などが豊富に含まれているため、貧血に効果が期待できます。
それによって、冷え性を予防するのにも一役買ってくれるでしょう。
高たんぱくで比較的低カロリーなため、ダイエット中の方にもおすすめです。
②鮭
鮭には血液をサラサラにするはたらきをするDHAやEPAが豊富に含まれているため、血流がよくなり冷えへの効果が期待できます。
さらに、抗酸化作用の強いアスタキサンチンが豊富に含まれています。
からだや肌の酸化予防や眼精疲労などにも効果が期待できるでしょう。
他にも、鶏肉、鯖、タラ、フグなどもからだを温める食べ物です。
3)調味料・香辛料
①味噌
日本人に身近な調味料と言える味噌。
味噌には、ビタミンEや女性ホルモンと似たはたらきをするイソフラボンなどが豊富に含まれています。
ビタミンEが血流をよくしてくれるため、冷え性に効果が期待できるでしょう。
あたたかい味噌汁にして飲めば、さらに冷え性に効きそうですよね。
②コショウ
コショウは、コショウ科のつる性植物の果実から採れる香辛料です。
コショウに含まれるピペリンという成分には、血流をよくする効果や代謝を上げる効果が。
そのため、冷え性予防にも一役買ってくれるでしょう。
③シナモン
日本ではニッキと呼ばれ、お菓子などに使用されてきたスパイスです。
シナモンには毛細血管を強くする効果や血行促進効果、むくみ予防効果などが期待できるため、冷え性の方にもおすすめだと言えるでしょう。
4)豆類
①黒豆
黒豆には、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが豊富です。
黒豆のあの黒い色は、アントシアニンによるものなのですね。
このアントシアニンと、ビタミンE、イソフラボンのはたらきで血液がサラサラになる効果が期待できるため、冷え性の方も注目したい食べ物といえそうです。
②小豆
小豆には良質なたんぱく質やビタミンB群、サポニン、鉄分、食物繊維などのさまざまな栄養素が豊富に含まれており、冷え性にも効果が期待できる食べ物です。
エイジングケアやダイエットにも効果が期待できるといえるでしょう。
冷え性対策として小豆茶、小豆枕などという使い方もされています。
5)飲み物
①ウーロン茶
半発酵茶であるウーロン茶は、からだを温める効果があるとされている飲み物です。冬はホットにして飲みたいですね。
②赤ワイン
赤ワインには、ポリフェノールやビタミンEなどが豊富に含まれています。
そのため血行をよくする効果が期待でき、冷え性の改善や予防にも有効です。
そのほかにも脂肪の燃焼効果やエイジングケア効果なども期待できるでしょう。
ワインはアルコール飲料なので、飲みすぎは逆効果になるため注意してくださいね。ワインの適量飲酒は、ワイングラス2杯(200ml)です。
③日本酒
日本酒には血行促進効果があるため、冷え性にも効果が期待できます。
熱燗にして飲むとさらにからだが温まるでしょう。
原料である米麹に含まれるコウジ酸にはメラニンの生成を抑えるはたらきがあるため、美白効果も期待できそうですね。
ただし、お酒は飲み方に注意が必要ですね。日本酒の適量飲酒は1合です。
他にもしょうが湯、黒豆茶、ほうじ茶、紅茶、紹興酒などもからだを温める食べ物です。
5.冬には控えたい!からだを冷やす食べ物
冬にはからだを温めてくれる食べ物を積極的に摂ることが大事ですが、それと同じくらい大事なのが、からだを冷やす食べ物に注意することでしょう。
からだを冷やす食べ物の見分け方としては、次の特徴があります。
- 夏が旬の食べ物
- 暑い国や地域の食べ物
- 地上で育つ食べ物
ここでは、できれば冬には控えたいからだを冷やす食べ物を5つご紹介します。
1)トマト
トマトは、リコピンなどを含むため美肌にはよい食べ物です。
また、脂肪を燃焼させる遺伝子を増やす「13-oxo-ODA」というリノール酸が含まれているので、ダイエットやアンチエイジングにもよいはたらきが期待できます。
しかし、夏野菜で水分が豊富に含まれています。
また、からだを冷やすはたらきもするカリウムも多いため、冷え性の方は冬には控え目にした方がよいでしょう。
食べる場合には、加熱調理するのがおすすめです。
例えば、冬には、夏の熟した時に収穫して保存されているカットトマトやホールトマト缶をスープや煮物に利用されるとリコピンが摂れて良いですね。
2)バナナ
バナナは、ビタミンB1、B2、B6、ナイアシン、葉酸などのビタミンB群が豊富です。
特に、ビタミンB2やビタミンB6は、脂性肌の肌質改善や皮脂の過剰分泌による毛穴の黒ずみ、角栓、いちご鼻にもよい効果が期待できます。
つまり、美肌のためのフルーツなのです。
しかし、南国のフルーツであるバナナも、からだを冷やす食べ物なので注意が必要です。バナナにも、カリウムが多く含まれています。
だから、冬に食べ過ぎることは控えましょう。
3)キュウリ
キュウリは、淡色野菜ですが、表皮のグリーンにはβカロテンが含まれています。また、ビタミンCも比較的豊富です。
しかし、夏野菜で水分を多く含み、からだを冷やす食べ物です。カリウムも含まれているため、冬に多く食べることは控えたほうが良さそうですね。
4)白砂糖
白砂糖は、精製され不純物がほとんど取り除かれた状態です。
そのためビタミンやミネラルといった成分はほとんど取り除かれてしまっています。
白砂糖を摂ると血糖値が上昇し、これを下げるためにインスリンが分泌されます。
この血糖値の急上昇や急降下が頻繁に起こると、冷えが起こりやすくなるのです。
さらに体内のビタミンB1が減少することなども、冷えにつながる原因となります。
5)コーヒー
クロロゲン酸などのポリフェノールが豊富なコーヒーは、アンチエイジングによい飲み物です。
しかし、コーヒーにはカフェインが含まれ、利尿作用もあるため冷え性の方にはよくないものとされています。
ただし、ホットで少量飲む分にはむしろ冷えに効果があるとも言われているため、飲む場合には量に注意しましょう。
コーヒーは1日5杯までを目安にされると良いでしょう。
ちなみに、先ほどお話した白砂糖をコーヒーに入れて飲むと、余計に冷え性が悪化する可能性が高まるので注意してくださいね。
6.まとめ
冬に多く辛い冷え性。できれば、なんとかして改善したいと思っている方も多いでしょう。
冷え性の原因の一つに栄養不足や栄養バランスの乱れなどがあります。
冷え性に悩まされている方は、バランスのよい食事を心掛け、からだを温める食べものを多く摂ることを意識してみてくださいね。
<一緒に読みたい食べ物や冬の冷え対策の関連記事>
7.編集後記
美容家で美容情報サイト「キレイナビ」代表でもある飯塚美香さんに、からだを温める食べ物による冷えの予防や改善の対策についてご紹介いただきました。
いかがでしたか?
冷えは、血行が悪くなって免疫も低下するため、健康を害して病気の原因にもなります。
もちろん、美肌の敵でアンチエイジングにもマイナスです。
でも、からだを温める食べ物を上手に取り入れることができれば予防や改善が可能です。
ぜひ、この記事を参考に、からだを温める食べ物で冷え性の対策をしてくださいね。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報ご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。
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