子供の近視予防にバイオレットライトやクロセチンが有効!

近視予防にバイオレットライトやクロセチンを使う子供

子供の近視が世界的に増えています。

これは将来失明リスクを増やすので社会的にも問題です。

最近では、子供の近視を予防する手段として、太陽光の1つであるバイオレットライトや抗酸化物質クロセチンが注目されています。

この記事は、日本臨床眼科学会のセミナーをもとに子供の近視予防の最前線の情報をレポートします。

子供の近視予防にバイオレットライトやクロセチンが有効!の目次

1.お子さんの近視予防に興味のある方へ

子どもを気にする母親

エイジングケアアカデミーでは主にスキンケアやエイジングケアを取り上げていますが、今回のテーマは、「目」。

当サイトの読者は30代以上のエイジングケア世代の方が多いと思いますが、近視や遠視なども気になる方がいるのではないでしょうか?

また、お子さんがいらっしゃるか方は、お子さんの近視が気になる方もいらっしゃいますよね?

ということで、今回は、「子供の目によいことって?」がテーマです。

2018年10月11日から14日に第72回日本臨床眼科学会が開催されました。この学会は日本の眼科界の主要学会の1つで、最前線の研究が報告されます。

さて、その期間中に実施されたイブニングセミナーで「近視進行抑制研究最前線~バイオレットライトと近視進行抑制」と題する講演があり、これを一般の方にもわかりやすくしたレポートにしました。

巷では、目がよくなるセミナーや目によいサプリメントなどさまざまな情報が流れていますが、その効果にエビデンス(科学的根拠)があるのかどうかよくわからないことも多いのが現実。

そんな中、エビデンスも揃いつつあって、今世界が注目している可視光線の1つであるバイオレットライトと、抗酸化作用のある成分クロセチンに関する最新情報をお伝えします。

また、具体的な子供の近視予防の対策についてもご紹介します。

「子供が近視なので、これ以上悪くならないようにしたい!」

「子供の近視を予防したい!」

「何をすれば子供の近視を予防できるの?具体的な方法を教えて!」

「バイオレットライトって聞いたことないけど何?どんなはたらきがあるの?」

「クロセチンってどんな成分なの?」

などが気になる方は、ぜひ、続きをチェックしてみてください。

<この記事の大切なポイント>
  • 世界的に子供の近視が増えています。日本では、強度近視が失明原因の第4位です。だから、この状態を放置すると、近視が将来的に失明原因としてさらに上位になると予測されています。
  • 子供の近視が増えている主な要因は、子供の勉強時間やTV、PCを見る時間が増えていること、睡眠時間が減っていること、運動量と屋外活動時間が減っていることなどです。
  • 太陽から届く光の1つである可視光線「バイオレットライト」が、近視の発症予防と進行の抑制に有効であることが実験でわかっています。最近では、バイオレットライトを透過させる眼鏡が販売されています。眼鏡が必要な場合は、バイオレットライトを透過させるものがオススメです。
  • クロセチンという抗酸化成分が近視予防に役立つことがわかっています。クロセチンには、神経保護作用や抗炎症作用、目の血流改善作用があることもわかっています。最近では、クロセチンを含むサプリメントが市販されています。
  • 子供の近視予防のためには、1日2時間程度、外で遊ばせることが大切です。また、それが不十分な場合は、クロセチン配合のサプリメントを取り入れてみましょう。

2.近視の最新事情を知ろう!

子ども

1)近視の世界的傾向は?

近視の方は、世界的に増加傾向にあります。

例えば、東アジアを中心に過去約60年間で近視の人は40%増えています。

また、2050年までに世界人口の49.8%にあたる47億6千万人が近視となり、うち1億6千万人が強度近視となると予測されています。(参考:Holden BA, et al. Ophthalmology. 2016 May;123(5):1036-1042.)

日本では現在失明原因の第4 位が強度近視です。そして、近視が将来的に失明原因としてさらに上位になることが予測されます。(参照:平成17年度厚労省網膜脈絡視神経萎縮症調査研究班報告書)

こうした近視の方が増加している現状から、将来の失明者を減らすために、近視の発症予防、進行抑制についての研究が今世界で注目されています。

では、近視の人が増える理由な何なのでしょうか?

2)近視の人が増える理由は?

考える女性

近視になる要因としては、遺伝的因子と環境因子の2つがあります。

遺伝についてはご存じだと思いますが、ご両親が近視であった場合、子供は近視になりやすいのです。

遺伝的因子は急激に変化しないので、その影響が急に変わるということはありません。

だから、近視の人が増える要素としての影響は大きくありません。

一方、社会が変化しているので環境因子はどんどん変わりますね。

だから、近視が増える要因として注目されているのは環境因子です。

具体的に子供達を取り巻く環境の変化について、どのようなことがあるでしょうか。

医学的な研究で、大きく次の3つのポイントがあることがわかっています。

  • 子供の勉強時間やTV、PCを見る時間の合計が増えている
  • 子供の睡眠時間が減っている
  • 運動量と屋外活動時間の減少

この3つの環境因子の変化が、子供の近視に影響を与えていると考えられています。

では、どうすればこの環境因子を克服できるのか?また、子供の近視を予防できるのでしょうか?

近視に関する環境因子に関する研究ですが、日本の研究では下記があります。

近視進行と環境要因.四倉絵里沙, 鳥居秀成. あたらしい眼科 33(10): 1427-1433, 2016.

近視進行抑制とバイオレットライト.鳥居秀成.あたらしい眼科 34(12): 1737-1738, 2017.

バイオレットライトと近視進行抑制.鳥居秀成.あたらしい眼科 34(10): 1371-1378, 2017.

海外の研究結果を簡単にご紹介します。

結果のイメージ

①近業(近くを長時間見ること)時間の増加について

(Bucksch J, et al. J Adolesc Health. 2016 Apr;58(4):417-425.)

対象:11歳男児

結果:平日の近業時間(勉強、TV、PCを見る時間の合計)は、3.93時間/日(2002年)から5.33時間/日(2010年)へ増加。

女児やその他の年齢でも同様。

②睡眠時間の減少について

(Matricciani L, et al. Sleep Med Rev. 2012 Jun;16(3):203-211.)

対象:5~18歳

結果:約100年間(1905年~2008年)に発表された218報の睡眠関連研究を解析したメタアナリシス結果。

100年間で睡眠時間は、1年換算で毎年0.75分ずつ短縮。

③運動量と屋外活動時間の減少について

(Hofferth SL. Electron Int J Time Use Res. 2009 Jan 1;6(1):26-47.)

対象:6~12歳

結果:スポーツをしている時間は、5時間54分/週(1997年)から3時間47分/週(2003年)へ減少。

屋外にいる時間は、36分/日(1997年)から25分/日(2003年)へ減少。


3.近視の予防のためには?

近視予防を考える女性

1)屋外活動の時間が長いと近視を防ぐことができる!

医学の研究で、次の2 つのことが示されています。

1つは、両親が近視であっても1日2時間の屋外活動をする子供は、1日1時間未満の屋外活動をする子供に比べて、近視の発症率が3分の1になるということ。

もう1つは、両親が近視でなくても、屋外活動の時間が短ければ近視になりやすいことです。

近視になる割合

これは、Jones LA先生の2007年の研究で示されたものです。(Jones LA,et al.Invest Ophthalmol Vis Sci. 2007 Aug;48(8):3524-3532.)

もう1つは、12歳児を対象とした研究で、テレビやパソコンを見る時間が長い、または勉強する時間が長いけど、屋外での活動時間が長いと近視になりにくいことがわかっています。

また、同じ研究で、テレビやパソコンを見る時間が短い、または勉強する時間が短けど、屋外での活動時間が短いと近視になりやすいことが示されました。

近視になるリスク

これは、Rose KA先生の2008年の研究からわかりました。(Rose KA,et al.Ophthalmology. 2008 Aug;115(8):1279-1285.)

さらに、他の研究では、11歳や12歳よりも6歳以下の幼少期に屋外活動を多くすることが、近視の発症予防に有効であるとのデータもあります。(Xiong S,et al.Acta Ophthalmol. 2017 Sep;95(6):551-566)

つまり、近視の予防や進行予防において、屋外活動が重要であることがわかっているのです。

では、なぜ屋外活動が近視予防に役立つのでしょうか?

2)太陽光が近視予防に役立つことがわかった

屋外活動を行うと、運動する、日光を浴びる、遠くを視るなどの行動が増えます。

この3つの要素のうちどれが近視予防に役立つのでしょうか?

ヒヨコを使った実験で、日光を浴びること、つまり太陽光であることが近視予防に役立っていることがわかりました。

また、同じくヒヨコを使った実験で、より明るい強い光ほど近視進行を抑制することも分かりました。

光環境と運動の関係性の研究についてご紹介します。

①屈折度数への影響について

(Ashby R, et al. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2009 Nov;50(11):5348-5354. )

ヒヨコの片眼に半透明のゴーグルを5日間装用し、運動量に有意差がない条件下で屈折度数(近視の進行度)を計測した実験で、運動量より光環境が屈折度数に影響を与えた。

②近視進行の抑制について

ヒヨコの実験で、より明るい強い光ほど近視進行を抑制した。(Karouta,C.et al.Invest Ophthalmol Vis sci.2015)。

3)近視予防に大切なのはバイオレットライトだった

光のイメージ

太陽光は、人間の目が感知できる光である「可視光」と、感知できない紫外線や赤外線などに分かれます。

この違いは波長の違いによるものです。

太陽光は、さまざまな波長の光が混在していて、その色は虹のように赤から紫までの色になっています。

バイオレットライトとは、日本語で「紫光」と言います。波長が360~400 nmの光で、紫色に見える可視光線のことです。

バイオレットライトより波長が短ければ紫外線、長ければブルーライトです。

動物実験やヒトの試験で、バイオレットライトが近視予防に役立つことがわかっています。

なぜなら、バイオレットライトが近視の進行を抑制すると考えられている遺伝子であるEGR1(イージーアールワン)を活性化するからです。

EGR1とは、英語で「Early Growth Response 1」の略で、近視進行を抑制する遺伝子と考えられています。

この遺伝子は、眼軸長(眼球の前後方向の長さ)の進展を抑制することで近視を抑えるはたらきがあります。

バイオレットライトに関する試験についてご紹介します。

動物実験、臨床データから波長360~400㎚のバイオレットライト(可視光下限:360㎚、CIE/JIS※1)に近視進行抑制効果があると発見されました。

※1 可視光の範囲は色々ありますが、CIE(国際照明委員会)の定めた値は国際標準として認められたものが多く、一部はJIS規格にもなっています。

バイオレットライトが目に入るとEGR1の発現が増大します。

実際に人体の臨床データを用いた後ろ向き研究※2で、13歳から18歳のバイオレットライトを一部カットしているコンタクトレンズ装用者とバイオレットライトを透過するコンタクトレンズ装用者について解析した研究があります。

バイオレットライトを一部カットしているコンタクトレンズ装用者の眼軸長の伸びは、1年で0.19mmでしたが、バイオレットライトを透過するコンタクトレンズ装用者の眼軸長の伸びは0.14mmで有意差がありました。

バイオレットライトが眼軸長の伸びを抑制、つまり近視の進行を抑制するのに重要であることが示唆されました。

バイオレットライトは蛍光灯やLEDライトには含まれず自然光にしかなく、窓ガラスでシャットダウンされるため、室内にはほとんど存在しません。

また眼鏡や、ほとんどのコンタクトレンズも通さないことから、バイオレットライトが目に入る環境下での屋外活動が重要となります。しかし、子どもたちを取り巻く周辺環境(学校の教室、窓ガラス、照明など)は、バイオレットライトを取り込める機会が少なくなっています。(図)

※2 研究を開始する時点から,過去にさかのぼって疾患や障害を引き起こした要因にさらされたかどうかを調べる方法

子どもたちを取り巻く周辺環境


4.バイオレットライトに注目した目の健康の製品

健康製品として開発された眼鏡

眼鏡メーカーのJINSと慶應義塾大学が共同開発した眼鏡「JINS VIOLET+(ジンズ バイオレットプラス)」がその1つです。

目の老化をもたらすリスクがある紫外線をカットする一方で、近視予防に役立つバイオレットライトは透過するように設計されています。

具体的には、特殊コーティング技術により、紫外線カット率92%、ブルーライトカット率15%、バイオレットライト透過率65%で、光オプティマイザー設計を採用したレンズです。

その他にも、医療器具として自動的に点灯してバイオレットライトを照射する眼鏡「バイオレットグラス」の人での試験が2019年から予定されています。

また、眼鏡以外の器具の研究も進んでいます。

子供とはいえ、進学のための勉強や習い事などで1日2時間も屋外活動はできないという意見を受けて、バイオレットライトを点灯するLEDライトを用いた照明器具の開発も進んでいます。

海外に目を向けると、中国ではすでに太陽光を積極的に取り入れる教室も設計されています。


5.食べる近視予防:クロセチン配合のアイケアのサプリメント

クロセチン配合のアイケアのサプリメントのイメージ

1)目の健康によい成分クロセチンとは?

クロセチンとは、サフランやクチナシに含まれる橙色の色素で、抗酸化作用があるカロテノイドの一種です。

このクロセチンですが、207種類の抗酸化作用のある成分で実験を行ったところ、EGR1の発現量が増えるという結果が出た成分です。

その他にもクロセチンには神経保護作用や抗炎症作用、目の血流改善作用があることも研究でわかっています。

また、近視のマウスを使った実験で、クロセチンを含むエサを3週間食べ続けたマウスが食べなかったマウスに比べ、眼軸長の伸長が抑えられていたとの研究結果が出ています。(国際近視学会2017. 慶應義塾大学医学部眼科学教室)

こうした研究結果を受けて、最近では、クロセチンは近視の抑制など目の健康に役立つことが分かり注目を浴びているのです。

そして、目の疲れやピント調節機能を整える機能性表示食品の成分として承認されています。

2)クロセチン配合のサプリメント

クロセチン配合のサプリメントとしては、ロート製薬の「ロート クリアビジョン ジュニア」が2017年7月に発売されています。クロセチンのほか、ルテイン、ビルベリーが入っており、子供が食べやすいブルーベリー味でチュアブルタイプのサプリメントです。(60粒¥1,620税込み)

2019年にはクロセチン量が7.5mgにアップした製品が発売される予定となっています。


6.子供の近視予防や進展抑制のために

子供の近視予防や進展抑制の説明をする女性

ここまでのお話で、

  • 6歳以下の幼少期に一日2時間程度の外遊びをさせる。
  • めがねやコンタクトが必要な場合は、バイオレットライトを通すものを選ぶ。
  • 両親が近視であったり、屋外活動時間が少ないなど、近視のリスクが高い場合は、クロセチン含有のサプリメントを取り入れてみる。


7.まとめ

子供の近視予防にバイオレットライトやクロセチンが有効!のまとめ

子供の近視が増えている原因や現状についてご紹介しました。

また、近視を予防する可視光線の1つであるバイオレットライト、抗酸化成分の1つであるクロセチンのはたらきやエビデンスをご紹介しました。

いかがだったでしょうか?

子供の近視を発症させないために、また進行を抑えるために一般家庭でできることは、上に挙げた3つのことです。

今、お子様を持つエイジングケア世代のお母さまは、ぜひ、近視の予防を心がけていただければ幸いです。

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