新型コロナウイルスは、粘膜から感染するリスクがあります。
だから、目の結膜からも感染する可能性があるのです。
そのため、感染予防は口や鼻だけではなく目を守る対策も必要です。
この記事では、新型コロナウイルス感染がなぜ目からも起こるのかとその予防対策をご紹介します。
論文執筆や学会活動など学術的に幅広く活動されているだけでなく、地域医療にも非常に力を入れられていて、ご自分のクリニックを中心に100m範囲に住んでおられるご家族3世代の健康全てに責任を持つ覚悟で、お父様からクリニックを継がれました。
日本呼吸器学会の「成人市中肺炎診療ガイドライン」に、プライマリケア医の立場から制作に参画
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読みたいところから読める目次
1.目からの新型コロナウイルス感染を防ぎたいあなたへ
「新型コロナウイルス感染予防は目も守ろう!大切な3つのポイント」をお届けします。
2020年に入ってから、世界中が新型コロナウイルス感染症(通称:COVID-19、正式名:Severe Acute Respiratory Syndrome)の脅威におびえる日々が続きました。
日本も例外ではなく、4月に入り政府から緊急事態宣言が出て、パンデミックの対策が強化されました。
その後、夏から秋には少し流行が終息へと向かったように見えましたが、2020年の冬にはまた流行が拡大し、2021年には東京・千葉・埼玉・神奈川で緊急事態宣言が出され、続いて栃木、愛知、岐阜、大阪、兵庫、京都、福岡県の合計11都府県まで対象エリアが広がりました。(2021年1月16日現在)
その後、2021年も新型コロナウイルス感染の脅威は続いています
新型コロナウイルスは、飛沫・エアロゾル・接触によって、口や鼻といった上気道の粘膜から感染することが多いことがよく知られています。
それに加えて、目の粘膜組織である結膜からも感染するリスクがあるのです。また、新型コロナウイルスに感染した患者さんの1~3%に結膜炎を合併することが分かっています。
新型コロナウイルスに感染すると潜伏期間(1日~2週間程度、多くは5、6日)の後、症状が出てしまいます。(感染しても症状が出ない場合もあります。)
新型コロナウイルス感染症になると、発熱や呼吸器症状が1週間前後つづくことが多く、強いだるさ(倦怠感)を訴えるなどが典型的な症状です。
約8割の方は軽症で経過して、治癒する方も多いことが報告されています。
しかし、重症化すると死亡リスクが高くなります。
特に、高齢の方や、糖尿病や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの基礎疾患のある方では重症化するリスクが高いと考えられています。
ナールスエイジングケアアカデミー編集部では、これまで新型コロナウイルス関連の記事として、「新型コロナウイルスで外出控え!室内エクササイズと室外の紫外線対策」、「新型コロナウイルス感染予防で手洗いした後はたっぷり保湿を!」、「新型コロナウイルス感染予防に大切な市販・手作りマスクの効果と限界」「Withコロナの運動不足はスポーツで解消!GYMEで検索が便利」、「巣ごもり便秘が急増!新型コロナウイルスで外出自粛やテレワークの人は注意」、「マスク生活になって半年、あなたは敏感肌になっていませんか?」、「マスクによる肌荒れ・肌ダメージを防ぐ!選び方と使用時のスキンケア」の7つを配信してきました。
また、外出自粛時の目を守る対策としては、「テレワークやマスクをしているときのメイクと目を守る対策」を配信しました。
この記事「新型コロナウイルス感染予防は目も守ろう!大切な3つのポイント」では、新型コロナウイルス感染がなぜ目からも起こるのかと、その予防対策をご紹介します。
例えば、メガネを使うことで、目からの新型コロナウイルス感染をある程度防ぐこともできるのです。
目を守ることで、感染を予防したい方は、ぜひ、続きをチェックしてくださいね。
もちろん、新型コロナウイルス感染症の情報は、下記の厚生労働省の情報も随時、チェックしてくださいね。
【参考情報】厚生労働省「新型コロナウイルス感染症について」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/dengue_fever_qa_00001.html
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症への対応について(高齢者の皆さまへ)」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yobou/index_00013.html
2.なぜ、目からも新型コロナウイルスが感染するの?
新型コロナウイルスをはじめウイルス感染のルートは、「接触感染」と「飛沫感染」の2つがあります。
1)手から目への接触感染
接触感染とは、ウイルスが粘膜組織と接触することで感染することです。
ウイルスがついたものを手で触って、そのまま目を触ったり、こすったりすることで、目の結膜からウイルスが入り込むと、感染するリスクがあります。
例えば、パソコンのキーボードやスマホにウイルスがついていたり、部屋の中のテーブルや椅子、タンス、段ボールほかあらゆるものにウイルスがついている可能性があります。
ですから、いま感染拡大している新型コロナウイルスも、それらを触った手から目に接触することで、感染してしまう可能性があるのです。
これについては、オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学が2015年に発表した研究があります。
26人の医学生を被験者として、1時間でどれくらい顔を触るかを調べた研究です。結果は、1時間に平均23回も顔を触ってました。
パーツとしては、粘膜部分は口(4回)、鼻(3回)、目(3回)の順に多く、粘膜以外では顎、頰、髪が多いという結果でした。
このことから、目への接触感染のリスクが高いことがうかがい知れます。
<図 目・鼻・口を触る回数>
2)口から目への飛沫感染
現在、感染予防のためにソーシャルディスタンス(社会的距離)の大切さが呼びかけられ、少なくとも2m離れることが推奨されています。
その理由は、くしゃみが2mまたはそれ以上も飛散することです。
くしゃみなどで口から飛散するウイルスが目にはいってしまうと、感染してしまうリスクがあるのです。
また、コロナウイルス感染症の診療現場などではエアロゾル感染の可能性も指摘されています。
このように口や鼻だけでなく、目からも新型コロナウイスウイルスに感染してしまうリスクがあるわけです。
3)結膜炎を合併するリスクも
目から新型コロナウイルスの感染症が発症した場合、中国での研究ではコロナウイルス感染症が判明し入院した患者さんの0.8%~およそ3%に結膜炎症状が現れたと報告されています。
結膜炎になると、充血、分泌物の増加、結膜浮腫、流涙などの症状がでますが、目に特別な症状が出ることはないようです。
これらは入院された方のデータなので、目以外の症状(発熱、呼吸器症状)は既に発症しています。
呼吸器症状や全身倦怠感、味覚障害、発熱がない場合、結膜炎の症状だけから新型コロナウイルス感染症を診断することは困難です。
もし次のような場合があれば、PCR検査を行うことで感染の有無を確認することが大切です。
- 感染者と濃厚接触が疑われる場合
- 14日以内に新型コロナウイルス感染症の流行地域へ滞在した場合
- クラスター感染の発生場所に出入りしてしまった場合
もちろん、下記の症状がある場合は、受け入れのある病院やクリニックでの受診を行うか、最寄りの相談窓口に連絡して指示をお受けください。
- 37.5度以上の発熱がみられる場合
- 激しい咳や息苦しさがみられる場合(呼吸困難)
- 強い倦怠感
- 嗅覚や味覚の異常
<参照論文>
1)J. Xia, J. Tong, M. Liu, Y. Shen, D. Guo.
Evaluation of coronavirus in tears and conjunctival secretions of patients with SARS-CoV-2 infection Journal of medical virology (2020)
2)Guan W, Ni Z, Hu Y.
Clinical characteristics of coronavirus disease 2019 in China. N Engl J Med. 2020
3.目からの新型コロナウイスウイルスに感染予防の3つの対策
1)まずは3密を避ける
新型コロナウイスウイルスの感染予防は、「3密(密閉、密集、密接)を避けること」が、基本です。
その理由は、この予防策によって、2つの感染ルートをブロックできる可能性が高くなるからです。
3密を避けることを徹底することで、口や鼻だけでなく、目からの新型コロナウイスウイルスに感染してしまうリスクを避けることができます。
2)手洗いと消毒の徹底
目への新型コロナウイルス感染を防ぐ対策は、手にウイルスがいない状態にすることです。
先ほどお伝えした通り、手による目への接触が感染リスクですから、石けんなどによる手洗いやアルコール等で消毒することが大切です。手洗いは20秒以上かけてしっかり行いましょう。
そして、「何かに触った手を洗わない状態で、目を触るのは避ける」ことを徹底しましょう。
もちろん、自分から他の人への感染を防ぐためにも、目を触ったあとに手を洗わずに、あちらこちらを触らないようにすることも大切です。
また、コンタクトレンズを使っている方は、コンタクトによる接触感染リスクがあります。
コンタクト着脱の前は、手洗い・消毒を徹底してください。
そして、コンタクトレンズの消毒やこすり洗いも忘れずにしてくださいね。
他には、 目の病気などがあって点眼薬をさす前も入念に手洗いを行いましょう。
なお、頻繁に手を洗うことは、手荒れの原因になるので、同時にハンドクリームなどでしっかり保湿することで手の乾燥肌対策を行うことも大切です。
「新型コロナウイルス感染予防で手洗いした後はたっぷり保湿を!」を参考にしていただければ幸いです。
3)目への手やモノの接触に注意
涙や目やにを拭く場合、かゆみのために目をこする際は、手ではなく清潔なティッシュペーパーや綿棒などを使いましょう。
また、使用後は他人への感染予防のためにすぐに廃棄しましょう。
4.メガネやゴーグルをかけることで目からの感染予防効果に期待
1)ゴーグルやフレームが大きなメガネは上や横からの飛沫を防ぐ
メガネをかけることで、飛沫感染をある程度防ぐことができます。
一般的なメガネでもある程度の効果を発揮しますが、花粉症対策のゴーグルやフレームが大きなオーバーグラスなどは上や横からの飛沫を防ぐことができます。
新型コロナウイスウイルスをはじめウイルスはとても小さいので、完璧に防ぐことはできませんが、こうした方法で目を守ることも良いことです。
春は花粉症対策としてゴーグルをする方もいますが、花粉の飛散のピークが過ぎた後も、目からの新型コロナウイスウイルス感染予防の対策として使い続けることも良い方法です。
もう1つのおすすめは、UVカット機能付きサンググラスを使うこと。
UVカット機能付きサングラスと言えば、かつてはレンズの色が濃く、使いにくいものが多かったのですが、最近では色の薄いレンズやクリアなレンズのものも登場しています。
これからの時期に、目の紫外線対策と飛沫による新型コロナウイスウイルス感染予防ができるUVカット機能付きサングラスもおすすめのアイテムです。
ただし、メガネやゴーグルを触った手で、すぐに目を触ることは、接触感染のリスクになるので控えましょう。
【目からの新型コロナウイルス感染対策の参考情報】
日本眼科学会「新型コロナウイルス感染症の目に関する情報について (国民の皆様へ)」https://www.gankaikai.or.jp/info/20200402_COVID-19.pdf
日本眼科医会「新型コロナウイルス感染症情報」
https://www.gankaikai.or.jp/info/covid19.html
2)おすすめのUVカットレンズ付きアイケアファッショングラス
UVカットレンズ付きアイケアファッショングラスは、春先から夏まで花粉やほこり、ウイルス、紫外線から優しく目を守ることができるアイテムです。
目の紫外線対策だけでなく、新型コロナウイスウイルス感染の予防をサポートします。
こんな時期だからこそ、ナールスでは急遽『UVカットレンズ付きアイケアファッショングラス』を発売中!
紫外線を99%以上カットし、ブルーライトを約33%カットします。
だから、目の老化や目元のシワや目の下のたるみの予防にぴったりです。
また、花粉、ウイルスなどの飛沫、ちりやほこり、風雨など目にダメージとなる大気中の物質の侵入を防いで、目を守ります。
さらに、おしゃれで印象良く見せるクリアなレンズを採用しています。
薄くて透明感のレンズだから、他の人に威圧感を与えません。
また、メガネの上から使えるオーバーグラスタイプなので、自然な印象を与えて、どこでもかけることができます。
<UVカットレンズ付きアイケアファッショングラス>
UVカットレンズ付きアイケアファッショングラスは、フレームカラーが3色。
通常価格3,480円(税別)でご購入いただけます。
※合計金額5000円未満の場合、送料200円申し受けます。(税別)
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5.編集後記
「新型コロナウイルス感染予防は目も守ろう!大切な3つのポイント」をお届けしました。
街中では、新型コロナウイスウイルス感染予防のためにマスクをかけている方がたくさんいます。
多くの方が感染予防を心がけるのはとても良いことです。
一方、目からの新型コロナウイスウイルス感染のリスクに対しては、比較的、意識が低いような気がします。
今回、ご紹介したとおり、目からも接触感染と飛沫感染のリスクがあるのです。
だから、3密を避けることや、手洗い・消毒、メガネやゴーグルによる対策も大切です。
春から夏にかけては紫外線も強くなるので、UVカット機能付きのサングラスを使うこともおすすめです。
この記事「新型コロナウイルス感染予防は目も守ろう!大切な3つのポイント」が2021年春の感染予防の一助になれば幸いです。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 やすだともよ)
医学出版社、医学系広告代理店にて編集・ライターとして、医師向け、患者向けの情報提供資材や書籍等の記事の編集・執筆や、国内・海外医学会取材・記事執筆を行う。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
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