化粧品成分ガイド 第6版(宇山侊男/岡部美代治/久光一誠 著、フレグランスジャーナル社、2015年3月)をご紹介します。
本書は、化粧品の専門家が作った文字通りの成分ガイドです。
自分の肌に合う化粧品を選ぶために手元においておきたい一冊です。
美容やスキンケアのQ&Aもあって、自分の合うコスメ選びのためにとても便利です。
読みたいところから読める目次
1.「化粧品成分ガイド 第6版」はコスメ選びに便利な一冊。
『「化粧品成分ガイド 第6版 」は肌に合うコスメ選びでとても便利』をお届けします。
本書は、その名の通り、化粧品成分のガイドであり、肌質の分析方法を紹介しているなどで、自分に合う化粧品の選び方や肌悩みや美容のQ&Aにも答える一冊です。
さて、2001年に化粧品全成分表示が義務付けられて以降、原則として化粧品メーカーは、すべての成分を開示するようになりました。
それによって消費者である私たちは、自分が購入しようとする化粧品の成分の特徴が何かを知ることができるようになったのです。
しかしながら、化粧水や美容液などに含まれる成分は、水やグリセリンなどの基材、コラーゲンやヒアルロン酸、セラミドといった保湿成分に加えて、界面活性剤、増粘剤、防腐剤とさまざまです。
また、最近ではエイジングケア化粧品に配合される酸化を防ぐ成分や、高機能なエイジングケア化粧品成分も増えてきました。
そのため、いくら化粧品の全成分表示を見ても、1つ1つの成分に対する知識がなければ、その化粧品の特徴を理解したり、自分の肌質に合うのかを理解することが難しいと言えます。
化粧品成分ガイド 第6版(宇山侊男/岡部美代治/久光一誠 著、フレグランスジャーナル社、2015年3月)は、そんな場合の成分をチェックするための事典として手元においておきたい一冊です。
最近では、このエイジングケア書籍レビューでも「お姫様の美肌図鑑(作・絵 たなかしん プロデュース 高橋典子 監修 まのえいこ)」や「世界一ためになる!美容成分図鑑 佐藤薫」や「化粧品選びの常識が変わる!美肌成分事典 かずのすけ 白野実」、「知れば知るほどキレイになれる!美容成分キャラ図鑑 小西さやか」といった漫画やイラストが方法な美容成分本が増えている中で、本書は本格派の一冊。
わかりやすさの点では一歩譲ってしまいますが、掲載している美容成分の種類は圧倒的に勝っていて、化粧品業界や美容業界に携わる方にはとても便利です。
コンセプトは異なりますが、「天然成分だけで化粧品をつくることはできないのか?(角谷貴斗 著、中央書院、2007年9月)」ともに業界関係者なら評価できる一冊です。
2.「化粧品成分ガイド 第6版」の特徴や内容は?
1)「化粧品成分ガイド 第6版」の特徴は?
「化粧品成分ガイド 第6版」の特徴は、資生堂、コーセー、ファンケルといった大手メーカーで化粧品の研究・開発に携わったプロ3名の知識とノウハウの集大成であることです。
また、掲載されている化粧品成分の種類の豊富さも特徴です。
さらに、美容や化粧品のQ&Aもあるので重宝します。
2)「化粧品成分ガイド 第6版」の内容は?
本書は、第1部から第4部の4つの構成です。
第1部は、化粧品を正しく理解することの重要性や全成分表示のルール、本書の活用法などが紹介されています。
いわば、本書「化粧品成分ガイド 第6版」を読み進めるためのガイドに当たるパートです。
第2部は、化粧品や医薬部外品を取り巻く法律、化粧品の役割、満たすべき必要条件について紹介されています。
化粧の定義や医薬部外品との違い、配合禁止成分、配合に制限のある成分のリスクなどが紹介されています。
例えば、防腐剤のフェノキシエタノールやパラベンの上限濃度が取り上げられています。
また、スキンケア化粧品、メイクアップ化粧品、ボディ化粧品、毛髪化粧品、方向化粧品と言った分類も紹介されています。
そして第3部が、実際の化粧品ガイド。水、水性保湿剤、油性成分、美白成分、紫外線散乱剤や紫外線吸収剤、肌荒れを改善する成分、収れん剤、角層の柔軟成分、生理活性成分、界面活性剤、品質保持剤、植物エキスのぞれぞれの成分の特徴や配合目的が紹介されています。
この第3部こそが、化粧品成分ガイド 第6版の核となるパートです。
水性保湿剤では、BGや1,2-ヘキサンジオール、アミノ酸をはじめたくさんのヒューメクタントや他の水溶性成分が紹介されています。
油性成分としては、エチルヘキサン酸セチル、コレステロール、シア脂(シアバター)といったエモリエント成分が豊富に紹介されています。
美白成分としては、アスコルビン酸ほかのビタミンC誘導体、アルブチン、グルタチオンなどが紹介されています。
紫外線散乱剤としては、酸化亜鉛や酸化チタンが紹介されています。
肌荒れを改善する成分としては、アラントインやカワラヨモギエキス、グリチルリチン酸2Kなどが紹介されています。
収れん剤としては、収れん化粧水などで使われるコハク酸やハマメリスエキスが紹介されています。
角層の柔軟成分としては、パパインやイオウなどが紹介されています。
生理活性成分としては、アスタキサンチンやシアノコバラミン、トコフェロール、トコフェリルリン酸Na、レチノール、プラセンタエキス、ユビキノン(コエンザイムQ10)、ナイアシンアミド、パンテノール、ビサボロール、ヒノキチオールなどエイジングケア化粧品成分がたくさん紹介されています。
エイジングケア世代の女性には特にチェックしていただきたいパートです。
界面活性剤としては、ラウロイルグルタミン酸NaやPEG-60水添ヒマシ油、水添レシチンなどが紹介されています。
品質保持剤としては、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーやカルボマー、キサンタンガムなどが紹介されています。
植物エキスとしては、アロエベラ、グレープフルーツ、アーチチョーク、ブドウなどのエキスが紹介されています。
さらに第4部では、シミやくすみ、シワ、たるみ、肌老化や肌悩み、紫外線対策、薄毛などの頭皮の悩み、化粧品の品質など142個にもわたるQ&Aが掲載されています。
こちらもとても便利です。
エイジングケアやアンチエイジングについての直接的な内容はありませんが、化粧品成分やさまざまなルールを理解するのに最適な一冊です。
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3.「化粧品成分ガイド 第6版」の基本情報と目次
1)基本情報
単行本:385ページ
著者:宇山侊男/岡部美代治/久光一誠
出版社:フレグランスジャーナル社
出版年月日:2015年3月1日
定価:3,000円+税
2)目次
第1部 発刊の目的と(上手な)活用法
- 発刊の目的
- 化粧品は正しく理解し、正しく使うことで効果が最大限に発揮される
- 化粧品及び医薬部外品の全成分表示の実施
- 全成分表示が消費者にもたらすメリット
- 本書の活用
第2部 化粧品に関する一般知識
- 化粧品・医薬部外品と薬事法
- 化粧品の分類とそれらの役割
- 化粧品として持つべき必要条件
第3部 化粧品成分ガイド
- 水
- 水性保湿剤
- 油性成分
- 効能効果成分 ①美白成分84 ②紫外線防御成分90 ③肌荒れ改善成分93 ④ 収れん成分99 ⑤角層柔軟成分103 ⑥生理活性成分106
- 界面活性剤
- 品質保持剤
- 着色剤
- その他
- 植物エキス
第4部 142のQ&A
- 美容カウンセリングの目的と成功のポイント
- 142のQ&Aの活用法
- 肌とお手入れのなぜ?なに?
- お肌のトラブルのなぜ?なに?
- 頭皮・頭髪のトラブルのなぜ?なに?
- 化粧品や化粧品原料のなぜ?なに?
- 美容生活のなぜ?なに?
表示名称索引
参考文献
4.編集後記
『「化粧品成分ガイド 第6版 」は肌に合うコスメ選びでとても便利』をお届けしました。
本書は、化粧品の成分を調べたいと思った際の辞書として手元においておくととても便利な一冊。
堅苦しいタイトルでありまた本格的な内容なので、とっつきにくいイメージがありますが、1つ1つの解説はコンパクトです。
だから、ちょっと美容のことを調べる際も便利です。
化粧品成分ガイド 第6版(宇山侊男/岡部美代治/久光一誠 著、フレグランスジャーナル社、2015年3月)がエイジングケア世代の女性のお役に立てば幸いです。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 やすだともよ)
医学出版社、医学系広告代理店にて編集・ライターとして、医師向け、患者向けの情報提供資材や書籍等の記事の編集・執筆や、国内・海外医学会取材・記事執筆を行う。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報ご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。
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