手湿疹は、主婦や美容師に出来やすい手の病気。原因と対策は?

水仕事の多い主婦や美容師などに多い手荒れ。

そんな手荒れは、手湿疹あるいは主婦湿疹とも呼ばれます。

 

軽度な手湿疹なら水仕事を止めたり、ハンドクリームによるスキンケアで改善することもあります。

しかし、手湿疹がひどくなれば、ハンドクリームだけでは改善しない場合も多いのです。

そんな場合は、皮膚科などの専門医に相談して、医薬品の保湿剤などで治療することが大切です。

 

この記事では、手湿疹(主婦湿疹)の原因と治療を取り上げます。

また、手湿疹(主婦湿疹)のスキンケアやハンドクリームによる予防や対策などについても紹介します。

 

  • 水仕事が多く、手湿疹や手荒れに悩んでいる
  • 毎年、冬になると手湿疹に悩まされる
  • 手湿疹や手荒れを予防したい

とお考えの方は、ぜひ、続きをお読みください。

 

<この記事でお伝えしたい大切なこと>

  • 手湿疹は接触皮膚炎の一種で、主婦湿疹とも呼ばれます。
  • 手湿疹の原因は手肌の乾燥であることが多く、皮脂分泌の減少や異常、バリア機能の低下、アトピー素因などです。
  • 手湿疹は、ひどくならないうちに、早めに皮膚科などを受診して早期治療を行いましょう。
  • 手湿疹には、乾燥型と湿潤型があり、治療法が少し異なります。
  • 手湿疹は、普段から保湿力を高めるスキンケアや日常生活で予防が可能です。

 

 

1.手湿疹(主婦湿疹)とは?症状・分類と原因

 

一般的には、手荒れと手湿疹(主婦湿疹)はほぼ同じ意味で使われます。

医学的に手湿疹は「接触皮膚炎」の一種です。

 

接触皮膚炎は、外部の物質の刺激、あるいは外部の物質に対するアレルギー反応によって発生する皮膚炎で、接触部位に発赤や水泡などの湿疹ができる皮膚の病気です。

手湿疹は、その中で、水や洗剤等の化学物質が関与する「接触性皮膚炎」のことです。

また、手湿疹はアクセサリーや時計などの金属と接触することで起こる場合もあります。

 

一般的には、「接触性皮膚炎」という呼び名よりも、単に「手荒れ」、あるいは「手湿疹」、「主婦湿疹」と呼ばれます。

 

また、手湿疹を「単純な接触性皮膚炎」と「アレルギーによって発症するアレルギー性接触皮膚炎」とに分けて考える場合もあります。

 

手湿疹のないキレイな手

 

1)手湿疹の症状

手湿疹は水仕事をすることが多い主婦、美容師、飲食店ではたらく方に多いひどい手荒れです。

主婦に多いことから、手湿疹は「主婦湿疹」とも呼ばれます。

 

手湿疹(手荒れ)の初期は、主に利き手の親指、人差し指、中指などの指先から症状があらわれます。

手湿疹の症状としては、小水疱、びらん、カサカサ、皮膚が硬くなる(角化)、ひび割れなど、さまざまです。

 

2)手湿疹の分類

手湿疹は大きく「乾燥型」と「湿潤型」の2つに分けられます。

 

乾燥型は、文字通り、手の乾燥が原因です。

皮膚がカサカサし、ひどくなるとひび割れが生じます。また、指紋が消える、皮膚が硬くなるなどの症状が出てくることもあります。

このような角化傾向の強い手湿疹は、「進行性指掌角皮症」と呼ばれることもあります。

進行性指掌角皮症は、「進行性指掌角皮症とはどんな皮膚病?症状・原因とケアと治療」をご覧ください。

 

しかし、私たちが手荒れ、手湿疹(主婦湿疹)、進行性指掌角皮症を自分で分類したり、判別することは難しいので、気になる方は医師の診断を受けてください。

 

3)手湿疹の原因

手湿疹の原因は主に手肌の乾燥と関係する次の3つがあげられます。

 

①外的刺激による皮脂減少・異常

水仕事や化学物質は、手肌の表面の皮脂を取り去ってしまいます。皮脂が過剰に取り去られると角質層の水分の蒸発を防止する力が弱ります。また、皮脂からつくられる皮脂膜が少なくなってしまいますので、さらに水分の蒸発を防げなくなります。これが、手湿疹の原因の1つです。

 

また、湿潤型の手湿疹の場合は、汗腺の異常などの皮脂分泌異常が原因と考えられています。

 

②バリア機能の低下

手肌は、本来、角質層が厚く外部刺激に強い構造的な特徴があります。

一方、手のひらは、皮脂腺が少なく皮脂分泌が少ないのです。

だから、一度、バリア機能が低下すると回復が遅く、その状態で水仕事を続ければ、バリア機能はより低下してしまいます。これが、手湿疹の原因となってしまいます。

 

尚、手肌の構造については、「手荒れ予防の対策とは?丸わかり!ハンドケア」で詳しく説明していますので、参考にしてください。

 

③手湿疹になりやすい素因、手荒れになりやすい体質・素因

アトピー素因を持つ方は、外部から何らかの物質が皮膚に接触した際、それが刺激やアレルギー反応となって、アレルギー性の手湿疹を発症するリスクが高いといえます。

だから、アトピー素因も手湿疹の原因の1つです。

 

なお、アトピー性皮膚炎の人はセラミドが少ない場合もあるので、バリア機能が低いことも原因と考えられます。その点については、「セラミドと皮膚の病気「アトピー性皮膚炎」の関係は?」を参考にしてください。

 

このようなアレルギー反応は、スキンケア化粧品、香水、洗剤、医薬品などが手に触れた場合に起こる可能性があります。

 

 


2.手湿疹になるリスクの高い方

 

手湿疹は、水仕事の多い主婦や美容師に多いと話しましたが、他ではどんな場合に手湿疹になるリスクが高いのでしょうか?

手湿疹の原因を考えれば、リスクの高い方は次のような場合です。

 

 

手湿疹に悩む女性

 

 

1)乾燥肌や敏感肌の方

乾燥肌の方は、皮脂分泌が少ない場合が多いので、水仕事など外部の刺激で皮脂がさらに流されてしまい、手肌のバリア機能の低下のリスクが高いといえます。

だから、乾燥による手湿疹のリスクが高いのです。もちろん、敏感肌の方もそのリスクがあります。

なお、乾燥肌の対策はすべてのエイジングケアの基本です。是非、「乾燥肌の改善対策 | 正しいスキンケアとエイジングケア」も合わせてお読みくださいね。

 

2)年齢の高い方

年齢が高くなるとお肌のバリア機能は低下します。それは、皮脂だけではなくセラミドNMF(天然保湿因子)も減ってしまうからです。

つまり、エイジングも手湿疹のリスクとなりますし、年齢が上がれば上がるほどそのリスクが高いといえます。

 

3)手肌のスキンケア(ハンドケア)が不十分な方

手肌の保湿力を高めておくことで、手湿疹はある程度予防が可能です。

なぜなら、保湿力の高いお肌であれば、お肌の内部で水分を保持する力がはたらくので、水仕事などを行っても、ある程度まではセラミドやNMFの流出を防げるからです。

 

尚、保湿についての詳しい情報は、「お肌の保湿とは?これで本当にわかります」をご覧ください。

 

保湿力の高い手肌のためには、冬の乾燥の季節だけではなく、春や夏もハンドケア、手のエイジングケアを心掛けることが大切です。その理由や方法については、「ハンドクリームは春や夏も必要?エイジングケアの視点から」をご覧ください。

 

もちろん、冬など乾燥の激しい季節にハンドクリームなどで手肌にしっかり油分を補わなければ、一層、手湿疹のリスクが高くなってしまいます。

 

4)手袋をせず水仕事をする方

手袋をせずに水仕事をする方もいらっしゃると思いますが、手湿疹のリスクを避けるためには手袋が必要です。

そんな手袋の使い方は、「ひどい手荒れ、ひび割れとあかぎれの対策を考える」を参考にしてください。

 

5)刺激の強い界面活性剤が入った洗剤を使っている方

洗剤には界面活性剤が入っています。それらは、一般的に洗顔料やクレンジングよりも脱脂力が強くなっています。だから、これらの刺激を避けるためにも、水仕事では手袋をして行うことが基本なのです。

 

また、洗顔料やクレンジングでも刺激の強い界面活性剤が入っている場合もあります。これらは、手肌にも影響を与えるので手湿疹のリスクになることがあります。

 

 


3.手湿疹の治療やスキンケア対策は?

 

手湿疹には、乾燥型と湿潤型があるので、原因に合わせた治療とスキンケア対策が大切です。

 

手湿疹の予防のためのハンドケア

 

1)乾燥型手湿疹の治療とスキンケア

①乾燥型手湿疹の治療

乾燥型の手湿疹は、乾燥によってバリア機能が低下していたり、皮脂の分泌が少ないことが原因ですから、保湿剤による治療が基本です。

 

それほどひどくないなら、薬局で扱っている市販薬を使うことも1つの方法です。また、皮膚科で医療用医薬品を処方してもらうこともよい選択肢です。

 

乾燥型の手湿疹で炎症があまり感じられない場合は、医療用医薬品の保湿剤での治療が基本です。

医薬品の保湿剤は、大きく「エモリエント」と「モイスチャライザー」に分かれます。

 

エモリエントとは、皮膚から水分の蒸発を防ぐことで潤いを保持し、皮膚を柔軟にすることを意味するもので、お肌表面に油脂で膜をつくる保湿剤です。

 

医薬品のエモリエントとしては、天然油脂、ロウ類、炭化水素、脂肪酸、エステルなどがあります。

一般的に良く知られているものは、ワセリンですが、精製度の高い白色ワセリン(プロペト)やさらに精製度の高い白色ワセリン(サンホワイト)もあります。

 

モイスチャライザーとは、天然保湿因子(NMF)をはじめ、水分を保持する作用のあるヒューメクタントとその他の添加物を含む保湿剤を指します。

 

主なヒューメクタントには、アミノ酸、ピロリドンカルボン酸、乳酸、尿素、無機塩、ヘパリン類似物質、グリセリン、セラミド、ヒアルロン酸コラーゲンなどがあります。

このうち、アミノ酸、ピロリドンカルボン酸、乳酸、尿素、無機塩は、天然保湿因子(NMF)の構成成分です。

 

医薬品のモイスチャライザーとしては、尿素製剤(10%含有または20%含有)のクリームやローション、ヘパリン類似物質(0.3%)含有のクリーム、ローション、スプレーがあります。

 

医薬品を使った治療のメリットは、医師が症状から診断して適切な治療薬を選択してくれること、副作用などがあった場合もすぐに相談できること、そして、実は医薬品の方が化粧品よりも配合成分がシンプルなので刺激などの問題があった場合、その原因を特定しやすいことです。

 

②乾燥型手湿疹のスキンケア

手湿疹の症状が少ない夏場や、医薬品などを使って手湿疹が治ったとしても、継続的なスキンケアは必要です。

まず大切なことは、ハンドクリームなどで、保湿を小まめに行うことです。医薬品とは違って化粧品には、たくさんの化粧品成分やエイジングケア化粧品の成分があります。

 

冬場は油分の多いエモリエントで水分の蒸発を防ぐことが大切ですが、春や夏ならセラミド、ヒアルロン酸などのヒューメクタントで手肌の保湿力を高めることも考えましょう。

また、手肌の紫外線対策も怠らないようにしましょう。

 

2)湿潤型手湿疹の原因と治療

①湿潤型手湿疹の治療とスキンケアの基本

湿潤型の手湿疹は、小さな発疹や水疱(水ぶくれ)ができるのが特徴です。

指の腹や手のひらから発症することが多く、手の甲にも症状がみられます。

これらが進行すると炎症を起こすことがあります。

湿潤型の手湿疹の場合、治療は市販のステロイド外用剤が選択肢となります。

 

手のお肌が乾燥していても、湿潤型になるケースもあります。

その場合は、ハンドクリームや軟膏を塗った上に、炎症がある部分のみステロイド外用剤を使うことも1つの方法です。

 

ステロイド外用剤は、現時点において、手荒れによる湿疹の炎症を十分に鎮静化し、有効性と安全性が科学的に立証されているお薬です。

また、重症度に合わせて、作用の強いもの、弱いものを適切に使用すれば、とても有効なお薬といえます。

しかし、ステロイド外用剤は手荒れを根本的に治すお薬ではなく、炎症を抑えるための、対症療法です。

手湿疹で、市販のステロイド外用剤を使う場合は、薬剤師さんとしっかり相談しましょう。

 

手湿疹がひどい場合や炎症がある場合は、早めに皮膚科などの専門家に相談しましょう。

もちろん、皮膚科を受診したとしても、自宅でのスキンケアは大切です。

病院受診後も、日常生活の中での手のお肌の乾燥対策、つまり保湿と刺激を軽減するためのハンドケアにつとめましょう。

 

②湿潤型の手湿疹に使うステロイドの知識

湿潤型の手湿疹には、ステロイドを含む医薬品を使うことが治療の基本であることをお伝えしました。

 

では、ステロイドとは、どんな薬なのでしょうか。

ステロイドは、腎臓の上にある副腎の皮質から分泌されるホルモンで、「副腎皮質ホルモン」とも呼ばれます。

 

ステロイドは、「副作用が多い」、「体に蓄積する」などと1990年代にマスコミのバッシングを受けた経緯があり、今でも危ない薬のイメージを持たれている方もいますが、それは誤りで、正しく使えば有用な薬です。

ステロイドは、強い抗炎症作用、免疫抑制作用、抗アレルギー作用を持っているので、短期的に炎症を抑えることに適した薬です。

 

ステロイドの外用剤には、厚生労働省研究班「アトピー性皮膚炎治療ガイドライン2008」で、強さが5段階に分けられました。

 

強い順に

  • Ⅰ群  Strongest(SG)
  • Ⅱ群  Very Strong(VS)
  • Ⅲ群  Strong(S)
  • Ⅳ群  Mild(M)
  • Ⅴ群  Weak(W)

と分類されます。

 

手湿疹に使う場合は、医師が患者さんの体質や重症度などを鑑みて使い分けることになります。

 

3)手湿疹に使う医薬品で気を付けるポイント

 

 

手湿疹の治療のための医薬品

 

 

①ステロイドの長期的な使用

ステロイドは、適切な使い方をすれば有用性の高い手湿疹の治療薬です。しかし、ステロイドには、細胞増殖を抑えるはたらきがあるので、長期で使えば、皮膚が薄くなるリスクがあります。また、期間にしても用量にしても、絶対的な基準があるわけではありません。皮膚が薄くなりやすい方もそうでない方もいます。

基本は、ストロイドは、医師や薬剤師の指導の下、正しく使い、もし、副作用など問題があった場合は、すぐに医師や薬剤師に相談しましょう。

 

②尿素配合ハンドクリームの長期的な使用

尿素は、医薬品だけではなく、医薬部外品などのハンドクリームによく配合される成分です。

確かに尿素には、保湿作用に加え、ゴワゴワになった手肌を柔らかくするピーリング作用があるので、ハンドケアにプラス面もあります。

 

一方、この作用は、必要な角質まで溶かしてしまうこともあります。

手肌の角質が肥厚している場合は使ってもよい尿素ですが、炎症や乾燥の強い場合には、刺激が強すぎる場合があります。

また、長期的な継続使用は、返って手湿疹の悪化のリスクになることもあります。

尿素についての詳しい情報は、「尿素のメリットとデメリットは?エイジングケアの視点から」をご覧ください。

 

③ヘパリン類似物質による痒み

ヘパリン類似物質には、尿素のような刺激性はありません。しかし、血流促進の作用があるため、痒みが起こることがあります。これは血流が良くなっていることなので、悪いことではありませんが、知らないと「痒み」=「手湿疹の悪化」と感じてしまうことがあります。

 

 


4まとめ

 

手湿疹の症状、原因、分類から治療までを取り上げました。

手湿疹など、手荒れがひどくなれば、エイジングケアやエイジングケア化粧品、ハンドクリームでケアするだけではなく、皮膚科などの専門医に相談が基本です。

 

もちろん、手湿疹をはじめ、手荒れは予防が大切。

ハンドクリームによるスキンケアやエイジングケア、そして手への刺激を避ける日常生活で、手湿疹や手荒れを防ぐようにしましょう。

 

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