女性ホルモンは、年齢とともに分泌量が変化します。
だから、年齢とホルモンとの関係を意識して毎日を送ることが大切です。
この記事は、女性にとって大切なホルモンの変化について、中川ゆうこさんが女性向けセミナーでお話された講演録です。
ぜひ、エイジングケアにお役立てください。
読みたいところから読める目次
1.女性ホルモンを意識した生活に興味があるあなたへ
「女性ホルモンの変化を知って楽しく生きる!|中川ゆうこさん」をお届けします。
今回は、ナールスゲン配合エイジングケア化粧品ナールスブランドのモデルとして
ご協力いただいている中川ゆうこさんのエイジングケアにとって大切な女性ホルモンについてのお話です。
女性向けセミナーで、ご講演された内容を話し言葉でまとめています。
随所に、漫談(?)も散りばめていますので、20代の女性からエイジングケア世代の方まで、気軽に楽しく読めて、ためになる記事です。
普段のナールスエイジングケアアカデミーの記事とは違った面白さがありますので、ぜひ、読み進めてくださいね。
きっと、心と身体のエイジングケアにも役立つと思います。
<中川ゆうこさんプロフィール>
2013年 第6回 ミセス日本グランプリ ファイナリスト。神戸のファッションブランド「レジーナリスレ」モデル、雑誌『25ans』モデルを務める。「ミセス日本の会」では社会貢献活動などに従事。 京都観光おもてなし大使としても活躍中。医療系大学出身の理系女子で、美容知識も豊富。高校生と中学生の男子のママ。
- 男性と女性の意識の違いは、お互いのホルモンの違いの影響があります。ぜひ、一緒に勉強しましょう。
- 男性と女性のホルモンの違いを知ることで、お互いを分かり合えるようになって楽しく過ごせます。ぜひ、正しい知識で相互理解に努めましょう。
- 女性のライフステージとホルモンは大いに関係しています。ライフステージは、思春期、性成熟期、更年期、老年期の4つがあります。
- そのことを知っておけば、女性ホルモンを意識した対策や生活が可能です。それによって、どのライフステージでも健やかで美しくすごせます。
- 女性ホルモンと健康や肌は深い関係にあります。アンチエイジングやエイジングケアもその点を意識して進めましょう。
2.女性の身体に男性ホルモンがあるの?
1) ホルモンは心と身体の健康やエイジングケアに役立つ
私たちが、美肌のためにエイジングケアや美容について取り組んでいく上では、健康な身体であることが大切です。
そして、女性の健康は、生涯を通じて女性ホルモンに大きく左右されます。
女性ホルモンは月経がある期間はもちろん、閉経から寿命が尽きるまでの長い年月にも大きな影響を及ぼします。
若い女性にとっても、エイジングケア世代の女性にとっても、心と身体の健康とホルモンとは切っても切れない関係にあるのです。
「ホルモン」とはどんなものなのか、一つ一つ詳しくお話ししますと、その数70種類以上あるとも言われておりますので、何時間も何日もかかってしまいます。
時間も限られていますので、本日は「性ホルモン」に絞って、お話をさせていただきます。
しかし、こちらも機能的にお話を進めると学会発表の様になります。
それでは楽しくないでしょうから、ホルモンの違いによる男女の意識の違いを、私の体験をもとにお話しさせていただきます。
また、今日は、女性が美しくなるためのビューティアップセミナーです。
だからこそ、女性ホルモンの変化の波に上手く乗って、各ライフステージを充実したものにしていただきたいと願っております。
参加者の中には、私同様、エイジングケア世代の方も多いようです。
そこで、女性としての生涯を通して、楽しく美しく過ごしていただくお手伝いになるようなお話ができればと思っております。
このお話が、心と身体の健康やエイジングケアに役立つようにお話しさせていただきます。
2)男性ホルモンと女性ホルモン
ご存じのとおり、人間には男性と女性の2つの性がございます。
ホルモンにも男性ホルモン(テストステロン)、女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン) がございます。
男性の精巣などで作られる男性ホルモンは、男性特有の体つきや思考回路を発育させるホルモンのことです。
一方、女性の卵巣で作られる女性ホルモンは、を女性特有の体つきや身体のリズムをつかさどるものです。
女性ホルモンは、お肌にも影響を与えるので、エイジングケアとも深い関係にあります。
ちなみに、女性の体内で分泌される一生分の女性ホルモンの量はどれくらいかご存じですか?
およそ、スプーン1杯程度と言われております。
これほど微量で、一生を通じてこれだけの威力を発揮する化学物質は他にはちょっと見あたらないかもしれませんね。
ところで、名前のイメージから、「男性にあるのが男性ホルモン、女性にあるのが女性ホルモン」だと思い込んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
実は、男性の体内でも女性ホルモンが作られますし、女性の体内でも男性ホルモンは作られます。
3)女性の男性ホルモンはどこで作られる?
しかし、女性には精巣がないし、男性には卵巣がない…いったいどこでどうやってつくられるのか?
男性ホルモンは、人体の生殖器官と副腎と言われる器官で作られます。
女性の生殖器官は卵巣にあたり、女性の身体の男性ホルモンはここで作られています。
そして驚く事なかれ! 女性の体内の男性ホルモンは女性ホルモンの量に比べて10倍以上も多いのです。
では男性の場合、女性ホルモンはどこで作られているのでしょうか。
4)男性の女性ホルモンはどこで作られる?
実は性ホルモンは変化するものとも言われています。
コレステロールから弱男性ホルモンと呼ばれるものが作られ、弱男性ホルモンから女性ホルモンが作られるのです。
男性ホルモンも女性ホルモンも構造はよく似ており、酵素の微妙なはたらきによって全く違うはたらきをする2つのホルモンが誕生するのです。
男性の体内の女性ホルモン量は、女性に比べておよそ半分程度。
女性がスプーン1杯ぶんですので、男性の一生分の女性ホルモンの量はスプーン半分ということです。
5)男性も女性もホルモンの理解で健やかな肌を!
このように、女性にも男性にも、その量は違っても女性ホルモン、男性ホルモンの両方があるのです。
ちょっと、エイジングケアとの関係をお話ししますと、最近では、男性でもエイジングケアに取り組む方が増えています。
こうしたホルモン量の違いによって、エイジングケアの方法は変わってきます。
男性では皮脂が多く乾燥肌が少ないのですが、それはエストロゲンが少ないからなのです。
だから、男性のエイジングケアでは、皮脂の分泌のコントロールが大切です。
一方、女性は、エストロゲンとプロゲステロンの周期があります。
この2つのホルモンは、違う働きをするので、女性の場合は、その周期を考えたエイジングケアが大切です。
<生理周期と女性ホルモンの関係>
中川さんに参加いただいた座談会はこちら
3.ホルモンの違いが男女の意識の違いってどういうこと?
ここからは、身体のエイジングケアのお話ではなく、男女のホルモンの違いによる意識の違いについて、お話しさせていただきます。
今日は、会場に男性の方もいらっしゃいます。
お話をお聞きいただいた後は、きっと女性の意識について今まで以上に、おわかりいただけると思います。
「仕事が忙しい、休めない」という男性と、彼(パートナー)といつも一緒にいたい女性。つき合い始めは盛り上がっていたのに、いつしか気持ちが大きくすれ違い……。
「なんで男性はこうなの!」と女性をキレさせてしまう経験された男性もいらっしゃるのではないでしょうか。
これは、なぜなのでしょう。
「彼が仕事熱心なのは、もしかして自分に魅力がないせいかも」と悩み落ち込む女性も多いようですが、はたしてそれは本当にそうなのでしょうか……?
実は、男性の心理・行動を理解するためには、男性ホルモン「テストステロン」の働きを知るのが近道だと、私が発達心理学を学んでいた頃に文献で読んだことがあります。
ちょうどその頃、長男を妊娠中でしたので、私自身も女性ホルモンの変化で気持ち的にもアンバランスだったこともあり、主人に対する気持ち、対応など色々とございまして大変興味深く読みあさっておりました。
さて、このテストステロンは、男性にとってエンジンオイルのようなものと思って下さい。
簡単にいうと、テストステロンは、外に向き、広く社会のために働くように仕向ける性質があるのです。
ですから、男性にとっては、身近な家庭の細々としたことやパートナーとの時間よりも「仕事優先!」になってしまうわけです。
カレの男ゴコロの根底には、テストステロンが作用していたのだ、と理解すると、苛立ちや悩みも半減できるかもしれませんね。
でも、このテストステロンは男性だけに限定されるホルモンではありません。先ほどお話ししましたように、実は女性にも分泌されておりますので、第一線でバリバリ働いている女性は、テストステロン値が高い傾向にあるといわれています。
ここで、「美しい女性はやはり男性とのおつきあいの仕方も美しい」と言われるようになることを願って、私なりに、ホルモンからみた、男性と上手く付き合って行く方法をお話しさせていただきます。
<中川ゆうこさんのセミナー風景>
1)男女それぞれがお互いのホルモンの違いを理解する
女性は、男性のテストステロンと特性が大きく異なる「オキシトシン」というホルモンと深い関わりを持っています。このオキシトシンは、別名「愛情ホルモン」とも呼ばれ、女性ホルモンのエストロゲンの値が上昇すると、脳の下垂体というところから分泌されます。排卵日や性行為、出産、授乳時などや子供や恋人、ペットなどに接しているときにも分泌されると言われています。
テストステロンが社会という広い対象に向かう性質があるのに対して、このオキシトシンは、接している身近な人間に対して密接な愛情を注がせるホルモンです。
つまり、テストステロンが好奇心や冒険心だったとすると、オキシトシンは気持ちを安定させ、人との信頼感を深めるホルモンなのです。
真逆とまではいえませんが、男女で深く作用するホルモンはこんなにも違うのです。
女性も男性も、お互いがホルモンによって、自分とは違う意識を無意識に持ってしまうことを理解することが大切ではないでしょか?
2)彼に文句を言う前に、彼にも違いを教えてあげる
仕事を優先するパートナーに「どうしてわかってくれないの!」とキレてしまう場合も女性にはありますね。
私も経験があるので、気持ちはよくわかりますが、その感情をそのまま男性にぶつけてしまうのは、得策ではありません。
なぜなら、男性はその女性が嫌だからとわざと仕事を優先しているわけではなく、テストステロンがそうさせている場合、女性がマイナスの感情をストレートにぶつけると、男性にとっては大きなストレスになってしまうからです。
しかも、このストレス、男性のテストステロンの分泌を低下させてしまうのです。強いストレスがかかると、体温や臓器の働きなど身体のさまざまな部分に指令を出す自律神経のバランスが乱れ、テストステロンの分泌に関わる精巣にも悪影響が出るわけです。
テストステロン値が下がると、男性でも更年期のような不調やうつ状態になることも。また、ED(勃起不全)やセックスレスなどになる可能性もあります。
パートナーとの関係をよりよく保つなら、キレるよりもまずは、先にお話しました男女のホルモンの違いのしくみを彼にも伝えて、「女性は愛情を重視する生き物」と理解してもらうことが大事です。
なので、パートナーの仕事優先などでキレそうな場合、今日のお話を思い出していただき、ホルモンのお話をパートナーにしてあげてはいかがでしょうか?
穏やかに話すことで、お互いの理解も深まるのではないでしょうか。
3)デートを工夫する
のんびりカフェでくつろいでしゃべるとか、ウダウダとショッピングをする、というデートにつき合わせて、
パートナーが退屈したり、あまり興味を示さないことを、経験されたことはないでしょうか?
実は、こうした静的なデートは、テストステロンを刺激しないのです。
だから、男性にとっては退屈でつまらない場合が多いのです。
だから、仮にご自身に興味がなくても、女性の方から、アクティビティが高いデートを提案してはいかがでしょうか。
スポーツ観戦やゲームなど、競い合うような勝負事は男性のテストステロンを上昇させます。
また、ゲームに勝ったときなど 「 さすがね~! 」と彼を褒めてあげる事もお忘れなく。
褒めて上げるとさらにテストステロンはアップするのです!
男性の心をしっかりと理解しておくことは、エイジングケア世代はもちろん、どの年代の方からみても内面からも美しい魅力的な女性の条件になってくると思います。
ホルモンのことを知らなければ、「私に興味がないの?」と思ってしまいがちですが、こうしたことを知っておけば、パートナーと上手なお付き合いができるのはないでしょうか。
4.女性のライフステージとホルモンの関係は?
1)女性ホルモンと年齢・ライフステージと私の経験
では、次は女性の身体に注目してホルモンとの関係をみていきましょう。
ライフステージとエイジングケアは特に関係が深いのですが、こちらも詳しくご説明すると本当に眠いお話しになって来ますので、実体験を交えながら楽しくお話し出来たらと思います。
突然ですが、私とホルモンとの出会い。
私は、焼肉のホルモンは全く食べられず苦手なのです。
でも、今、お話ししているホルモンには、ものすごく興味があります。
だから、主人は、私のことを「無類のホルモン好き!」と友達に話します。
そんな友人の家族と焼肉パーティーをすると、気を使ってホルモンを沢山準備してくれるんです。
ホルモン違いなんですが・・・
ところで、焼き肉のホルモンのことを「 てっちゃん 」 というのでしょうか?
最近“ホルモン”と言わず、「テッチャン」というと、中学生の長男に「酒場のおっちゃんじゃないんだから」と指摘されたり、小学4年生の次男には 「鉄道オタク?」といわれたり、からかわれている今日この頃です。
さて、私とホルモンとの出会いは、今をさかのぼること、ん十年前。
小学校に入学して初めての参観日に、教室の後ろに並んだお母様方の違いを幼心に感じたことからでした。
スリムな方もいらっしゃれば、ぽっちゃりの方もいらっしゃるのは、どうしてだろうと疑問に感じたのです。
ちなみに、うちの母は、私が小学生のころには、すでに後者の方でした。
また、横道にそれますが、そんなぽっちゃりの母の栄光なる日々を語っておきます。
母は、ミスコン優勝者でモデルをしておりました。モデル時代には「ミスカメラ」の称号も頂き、実家に帰りますと数々のコンテストのトロフィーが並んでおります。
で、現在は73歳。(2016年現在)
全く70代には見えない華やかさと美意識と元モデルのオーラ。
肌の張りも透明感も申し分なく、ミセス日本グランプリに70代の部門がありましたら間違いなくグランプリ候補であろうと思われます。
「え?たしか小学生のころ、ぽっちゃりと言ったはずなのに・・・」と言う声が会場から聞こえてきそうですが、ちゃんと落ちがあるのです。
若かりし頃、素晴らしいスタイルと美貌の母がお見合いで父と結婚し、4年後に兄が生まれました。そして、その10年後に私が生まれました。その間14年。
2度の妊娠・出産を経て、私が小学校初めての参観日を迎えたときの彼女は、オーラはそのままですが、見た目は今流行のディズニー映画 「ベイマックス」 か 、TVでおなじみ マツコデラックス。
先日は家の前を自転車で通りかかった中学生が母とすれ違った後、思わず自転車を止め振り返り 「マツコデラックスだぁ~!!!」と驚いたそうです。
それはさておき、小学生のまだピュアな私はいつも不思議でした。
お家に飾ってある数々のビューティーコンテストのトロフィーと当時の写真。
しかし、目の前の母は、今で言えば、まさにマツコデラックス。
ピュアな私は母に尋ねました。
「どうして、こんなに大きくなったの??」
母の答えは、「 子供を産んだらみんなこんな身体になるんだよ」
今思うと、かなり適当な答えなのですが、当時ピュアだった私は、「お友達のママは細いのに。私も赤ちゃん産んだらこうなるの??!!」
と、本気で悩んでいたんです。
その後も、同じ質問を母にしたあるとき、「ホルモンのバランスで太るんだよ」 と一言。
「ん?ホルモンのバランス?ホルモンって何?」と、私の中にこの言葉が残ったのです。
これが私とホルモンの衝撃的な出会いでした。
そして、その後同じ質問を何度しても、母の答えは、いつも同じ。
「ホルモンのバランスで太るんだよ」の一言。
私の中に、ホルモンという言葉が、刻まれていったのです。
それから、ん十年~。
私もエイジングケアを考える年齢となって、母と同じ2児の母親になっております。
そして、幸いにも私はベイマックスにもマツコデラックスさんにも似ておりません。
手前味噌ながら、独身の頃より子供を産むたびに身体のラインがキレイになってます。
しかし、ホルモンとのおつきあいは、まだまだ継続中です。
母には、ちょっと「ネタ」になってもらったので、後ほど出演料をお支払いするとして、何が言いたかったのかを整理します。
<セミナー参加者の質問に答える中川ゆうこさん>
2)女性のライフステージは4つ
女性の身体は、小児期から老年期まで、ライフステージに応じて刻々と変化していくということです。
そして、その変化に大きく関っているのが女性ホルモンだということです。
だから、エイジングケアもホルモンを意識しておくことが大切です。
もう1つは、女性には一生の間に3回太りやすくなる時期があることです。
母の場合で言えば、「妊娠および出産期」に太ってしまったのです。
女性ホルモンを分泌する卵巣の機能が大きく変化する思春期、妊娠および出産期、そして更年期です。
中でも妊娠、出産は女性のライフステージの中でも特に女性ホルモンの大きな影響を受けると言われています。
母は思春期の波には上手く乗ったのですが、妊娠及び出産期の波には乗りきれなかったと言うことになります。
それを理解していなかったので、 「 子供を産んだらこんな身体になる 」となったわけです。
<年齢と女性ホルモンの関係>
では、エイジングケアを考える上でも、各ライスステージについてもう少し詳しく説明します。
まず、ライフステージを4つに分けます。
- 月経開始の準備や時期である思春期。
- 女性がもっとも成熟し妊娠出産に適した時期とも言われる性成熟期
- 女性ホルモンの分泌量が減り、閉経に向かって行く更年期
- 卵巣の機能がストップし生殖機能が停止する老年期
です。
今日、ご参加の方々の中に思春期の方は少ないと思いますが、皆様はどのような思春期を過ごされてこられましたか?
ここから、私の思春期のお話を披露します。
昔に比べて、今は初めて月経になる初経年齢が早いと言われています。
私は10歳でしたので早いほうでした。しかし、この時期、女性らしい身体になっていくことがどうしても受け入れがたく、スーパーモデル全盛期でしたのでとにかく私も無理なダイエットばかりしておりました。
17歳の頃には宝塚音楽学校の受験をひかえ、鏡に映る自分を周りと比べるばかりで、「太い!」としか思えなくなっていました。
だから、体重計の数字ばかり気にしていましたし、水を飲んでも太るとさえ思っておりました。
その結果、私の月経は来なくなってしまったのです。
今、思いますととんでもないことです。無理なダイエットで卵巣機能は停止し、排卵はおこらなくなり、無月経になってしまったのです。
また、女性の骨量が決まる思春期に無知なために、過度なダイエットをおこなったことにより、遺伝的に決まった大切な最大骨量を失うことになったのです。言わば「骨貯金ゼロ状態」。
そして、大学受験のストレスからの華麗なるリバウンド。そしてまた過度のダイエット。
このように、母と違って、私は思春期の波に全く乗りきれず、過ごして参りました。
そして、波に乗れないまま性成熟期へと突入していきました。
私が、女性に4つのライフステージがあることを知ったのは結婚する前におこなったブライダルチェックでした。
だからこそ、ここから挽回して何とか波に乗らなくてはと思ったのです。
皆さんの思春期はいかがでしょうか?
また、お嬢様がいらっしゃる方は、是非ともお家にお帰りになりましたらお嬢様と女性の身体についてお話しになり、ホルモンバランスにより、身体と心に大きな変化が起こってくる事をお伝えしていただけたらと思います。
まだ、日本は“性”について消極的な面がございます。
家庭では尚更お話しにくい事もあるかとは思いますが、あえて話し合える環境であることが現代社会では必要だと思います。
話はそれましたが、この思春期で波に乗れなくても大丈夫。
次の波に乗るのです!
さて、まだ私は、性成熟期ぎりぎりに居ると思っております。が、そろそろ次のステージに足を伸ばしております。
性成熟期は、その名のとおり、女性が性的にもっとも成熟する時期で、一生のうちで、女性ホルモンの分泌が安定し、月経も順調で、肉体的には妊娠・出産に適した時期といわれております。
私の場合、思春期に波に乗れず無排卵のまま性成熟期に突入しましたので、結婚後はホルモン療法のため注射や投薬の日々でした。それがリセットされたのが長男の妊娠でした。
しかし、私には母という妊娠出産で波に乗れなかった前例がありますので、それはもう気を使いました。
同時期に、ホルモンと意識や心理的な問題は切り離せないと、発達心理学を学ぶために大学に編入もしました。
そこで、学び、自分の身体で証明していくという生活をしておりました。
さて、現在、性成熟期のさまざまな相談を受けることがあります。
女性ホルモンは安定している時期ではありますが、妊娠、出産、仕事や家庭での過労やストレスなどでホルモンも著しく変化する時期とも言われております。私自身もわかってはおりますが、さまざまな事や忙しさが重なって、たまに「き~!!!」と叫びたくなる事も実際に叫ぶこともしばしばあります。
そこで、自分自身を責められる方も多いのですが、ホルモンバランスが上手くいっていないと思うこと。
そして周囲がそれを理解しサポート、メンタルケアしていけることも大切だと思います。
女性タレントさんの離婚で少し話題になった「産後クライシス」。こちらにも繫がってくるお話になります。
我が家は主人が産婦人科医という、これまた女性ホルモンに精通している人ですので、私へのフォローが完璧です。
最初にお話ししました男性とのおつきあいのお話ではありませんが、やはり男性と女性の違いをわかり合えるとスマートにフォローしあえる気もいたします。
4)まだ未知の更年期を迎えるにあたって
さて、性成熟期の後には、また激動のホルモン変化へ突入します。
私も未知の世界である更年期 。
日本産婦人科学会によると、閉経が起こる前後の5年間、年齢的には45歳ぐらいから55歳ぐらいまでを更年期と呼んでいます。ただ、こちらも個人差が激しく30代後半から始まる人、50歳を過ぎてから始まる人などさまざまです。
皆様もご存じの通り、女性ホルモンのエストロゲンの急激な減少により、エストロゲン欠乏症状がみられます。
このエストロゲン欠乏症状のことを一般的に「更年期障害」といっております。
この更年期障害について、産婦人科医に聞くと多くの共通した答えが聞かれました。
それは、「全ての人が症状を訴えるわけではないこと」「個人差があり、更年期症状をほとんど感じない人もいること」です。
何故そんなに個人差が出るのか? 婦人科医の見立てでは「つわりに似ているかも」 という意見もありました。
同じように女性ホルモンの変化はあっても、しかし症状は個人差があるようです。
私も現在色々と調べているのですが、中にはホルモンバランスよりも、本人の性格、さらに夫婦仲や職場の環境など、外的要因のほうが強いのではないかという考え方もあるようです。
性格的には、元来ネガティブな人のほうが、更年期症状は重くなりやすい傾向のようです。また、パートナーと理解し合えないとか、職場の人間関係がうまくいっていないときほど、症状が出やすくなるという研究結果も出てきました。
「更年期をあまり気にせず、前向きに過ごす」ことが、更年期を楽に過ごすポイントのようです。
5)誰もがやがて迎える老年期をどう過ごす?
そして、老年期。老年期を迎えると、女性ホルモンの一つ、エストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌がなくなり、男性との差はほとんどなくなります。そのため、生活習慣病(高血圧・高脂血症・糖尿病など)、がん、認知症、骨粗しょう症などの病気にもかかりやすくなります。
皆さんは老年期のイメージはどのようなイメージをお持ちでしょうか?
一見、あまりよいイメージをもたない老年期ですが、想像力や判断力、経験を元にした能力は、若い人より老年期の人の方が豊富です。
最近では若いころにはできなかった夢を叶えたり、新しい趣味を始めたり、新しい地に移住して生活を始めたりするなど、老年期を第2の人生として、前向きに過ごしている人たちも増えています。
私も活動に参加させていただいているミセス日本グランプリには60代部門があり、年齢的にはこちらの老年期に属する先輩方なのですが、全く年齢や世代を感じさせない美しさ、そして魅力いっぱいの先輩方です。
その先輩方を身近で拝見しておりますと、年齢を重ねるのが楽しみにもなってきます。
このように各ライフステージで、女性ホルモンが影響していくわけなのです。
たとえ、私や母のようにどこかで波に乗れなくても、次の波に乗っていけばいい。
そう思っていくと楽しく生き生きと、老年期を迎えられそうではありませんか?
また、時には女性ホルモンの急激な変化に戸惑い、くじけそうになる事もあるかと思います。
そんなときには、専門家のご意見を聞いたり、適切な治療を受けて上手におつきあいしていくことも大切です。
現在、総合病院の産婦人科では、産婦人科だけでなく各分野のエキスパートが、女性のライフステージに伴う問題をフォローする仕組みが整いつつあるようです。京都のある総合病院の産婦人科外来では、閉経後の栄養指導を栄養士が、精神的な問題をカウンセラー及び心療内科医が、そして、ホルモン補充療法もガンのリスクなどを考えて他科と連携して行うようにしているとのこと。 是非、病院、クリニックとも上手におつきあいしていただけたらと思います。
5.女性らしい健康美のためにアクティブケアを!
今までお話して来ましたように、女性は多くのライフステージイベントがあり、それらは身体の変化ももたらします。
その変化に上手く感じ取り、対応していくためにはまず自分自身の身体を知ることが大切です。
一般に、ドクターから治療を受けるといった受動的なケアの方法をパッシブケア、
自分自身が健康のために体操や運動などを行うことをアクティブケアと言います。
アメリカでは以前から自分で健康をつくるという意識が高いことから、この考え方が常識的になっていますが、近年、日本でもアクティブケアが非常に注目されておりQOL(Quality Of Life:生活の質)の早期改善に重要な役割をしています。
アクティブケアは非常に広い意味合いを持っており、単純で簡単なヘルスケアに関するアドバイスから、総合的なリハビリまですべてを含みます。
その中で、女性らしい健康と美しさのアクティブケアを考えて行きますと、
- 自らの身体の変化を知ること
- 小さな変化を感じたら、早くケアしていくこと
が大切であると思います。
特別に新しく何かを取り入れる必要はありません。
美しく健康な自分。そんな自分でいるために、続けられることを今ある生活から見つけるだけでも十分です。
毎日の同じ生活でも、身体や心の変化によって、考え方やとらえ方に差が出てきます。いつもと違う感覚を受けたとき、それがどのような変化なのか、少し目を向けるだけでもアクティブケアになるのです。
自分を知るということは、どのライフステージにおいても健康を保つには大切です。
自分の身体と心を大切にしている人は、いつまでも健康で美しくいられるものです。
エイジングケア化粧品を使って行う、スキンケア、エイジングケアもその1つですね。
よいエイジングケア化粧品をアクティブに選ぶことやライフステージに応じて、エイジングケア化粧品を変えることも必要です。
是非、今日から美しさと健康を保ち、アクティブケアを心がけることからはじめていただけましたらと思います。
そして、余談も多くお聞き苦しい点もございましたでしょうが、本日のお話が皆様方の今後の生活に少しでもお役に立つことが有りましたら幸いです。
本日は本当にありがとうございました。
<参考記事>
*女性ホルモンのバランスを整えて美肌をキープ!(飯塚美香さん)
*女性のライフステージ別の健康のために婦人科かかりつけ医は大切
*メノポーズ週間に女性ホルモンによる肌悩みと体調不良を考えよう!
<女性ホルモンも整う!美肌プログラムで本気のエイジングケア>
*本当にキレイになれる!動画「ナールス60日間美肌プログラム」とは?
6.まとめ
中川ゆうこさんの女性ホルモンとライフステージのお話、いかがでしたでしょうか?女性ホルモンをはじめ、ホルモンと女性のライフステージ、心と身体の健康は切ってもきれない関係であることがおわかりいただけたのではないでしょうか。
エイジングケアの観点からも、女性ホルモンはお肌のハリやツヤなどに大きな影響を与えます。
また、女性ホルモンの周期でお肌の状態が変化するので、その点を意識したエイジングケア化粧品の使い方も大切です。
そんなホルモンと女性の美、エイジングケアについて、興味深いお話を中川さんにお話しいただきました。
是非、この記事「女性ホルモンの変化を知って楽しく生きる!|中川ゆうこさん」を日常でも役立てていただければ幸いです。
著者・編集者・校正者情報
(講演:中川ゆうこさん)
プロフィールは前出
(編集及び1章、6章 執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報ご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。
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